霊界通信機とエジソン&ニコラ・テスラなど
晩年のエジソンがその死まで真剣に取り組んでいた発明は霊界通信機というものでした。エジソンは人間が死んだあとにはその霊魂がエネルギー(電磁波)の形で残って、不滅なものではないかと考え、その霊魂が発するメッセージをとらえようとゲルマニウムとコイルを利用し、真空管で増幅する受信機を作って霊界と交信する実験を繰り返していました。エジソンというと電灯、蓄音機、映画などの人類の生活をまったく変えてしまうような発明を多数行った半面、数多くの首を傾げるような発明品も作っております。また、人間的にはケチで人を信用しないひねくれた思いやりのない性格だったためか、有能な人材を育てて会社を大きくし、経営は任せて自分は発明に没頭するというようなことが出来なかったために、自分の部下だったニコラ・テスラとの直流・交流送電闘争にやぶれ、エジソン・ジェネラルエレクトリック社は早々に資本家の手に渡り、経営権を失ってしまいます。以前、彼の下で働いていた自動車王ヘンリー・フォードはエジソンを評して「彼は史上最大の発明家であるとともに、史上最悪の経営者である」と。又、ニコラ・テスラという人間も晩年はかなり紙一重の方向の人間だったようですが、現在も使用されている誘導モーター、交流トランス、交流発電機の発明者として、又イタリアのマルコーニに先んじて電波の実験(ラジオの発明の件に関してはマルコーニの間と長い法廷闘争が繰り広げられたようですが)なども行ったようで、今日ではその功績を記念して磁束密度の国際単位をガウスからテスラに変更して今にその名前を残しています。磁束密度として身近な存在はあのピップエレキ判の磁石の性能目安の単位でしょうか(笑)
エジソンとテスラの直・交流闘争は、その件だけでも一冊の本が出来てしまうほどネタには事欠かないんですが、もともとテスラはクロアチア出身の人間で、フランスのエジソン電灯会社で働いていたときに上司にその才能を認められ、本国のエジソンの元で働かせようと紹介状を持たせてエジソンの元に送ったのですが、エジソンはその来訪を一蹴し、たまたま港で船の発電装置が故障して修理を求めてきたので、この発電装置の修理が5時間で完了したら採用してやろうという難題をテスラに押しつけました。エジソンはこの修理が1日で終わらないことをわかっていたのです。ところがテスラはこの難題を2時間でこなしてエジソンの元へ現れ、エジソンを驚かせると共に、エジソンもこの約束を反故にするわけにはいかず、エジソンの研究所員としての生活が始まりました。しかし、交流モーターをすでに発明し、交流システムの優位性を説くテスラの存在は、直流送電システムに多額の投資をし続けてきたエジソンにとっては相容れない物であったし、他に天才の存在を許さないエジソン研究所にとってもテスラはじゃまなものでした。ある時エジソンはテスラに、ある発電機の効率を高めることが出来たら5万ドルのボーナスを払ってもよいといい、それを真に受けたテスラはほどなくその改良をやってのけ、エジソンの元に現れました。まさかこの改良を出来るわけがないとたかを括っていたエジソンは非常に驚きましたが、この5万ドルの約束を冗談だったと反故にし、怒ったテスラはエジソンの元を離れることとなりました。
その後テスラは自身が発明した放電灯(アーク灯。後にネオンや蛍光灯の原型も発明している)制作会社をニューヨークに設立しますが1年で破綻させ、その後肉体労働者として働いていた後にマンハッタンに研究所を作り、このときにすでに交流発電・送電システム理論をほぼ完成させました。そのころにフィラデルフィアの鉄鋼事業家、ウエスチングハウスと出逢い、彼の資金援助で交流送電の実用化に力を注ぎます。ウエスチングハウスは製鉄所で使用する大量の電力を効率よく伝達する手段を探しており、テスラの交流送電の特許多数を巨額な費用で買い取りました。
これに危機感を持ったエジソンは、得意のマスコミを使った反交流キャンペーンを大々的に展開することになります。新聞記者らを多数集め、犬や猫を交流で感電死させる実験を行ったり、政治家に働きかけ、自身の発明した交流を使用した電気椅子でマスコミを集めて死刑囚を公開処刑にし、交流はいかに危険で世の中に害がある物かという子供じみたネガティブキャンペーンを行い続けます。その姿は何か世界征服に固執するマッドサイエンティストの姿のようですね(^_^;)
これに対してテスラ側では100万ボルトの高周波放電の下で椅子に座った人間が平気で本を読むという実験を行い、交流は危険ではないと言うキャンペーンを展開しますが、1900年のシカゴ博覧会にむけてのナイヤガラの滝発電所の発電システムをウエスチングハウスの交流システムが受注することが決定し、結果的に送電効率に優れ、変圧器の使用により電圧を可変させることが自由自在の交流の優位さが証明されることとなるのです。
その後テスラの興味は高周波の研究にうつり、マルコーニに先んじて実用的な送受信機の発明にとどまるところを知らず、遠距離通信の実用化の実験などにも取り組み、将来的には高周波でロスのない電力の送電を行うということまで踏み込み、さらに定常波と振動を利用すれば地球上から無尽蔵にエネルギーを取り出すことが出来、発電所も不要になるという理論を証明するために大がかりな高周波伝搬システムの実験施設を作るのですが、実験途中でマルコーニの大西洋横断通信実験成功に先を越されて、実験は中断され、その後無線送電に重点をおいて実験を行いますが、資金援助者が資本を引き上げ、不遇の晩年を送りました。
ということで、エジソンもテスラも晩年は神懸かり、凡人には荒唐無稽な理論と実験に明け暮れていたような気がしますが、霊界通信機を含めて今の世の中にはその理論の存在を狂信的に信じる人たちもいるんですね。某教団のPSIヘッドギアや又別の教団のテスラー波防護の白布、コイルの絵などに知識の欠如の怖さを感じる様な気がします。
そういえばこんなことが某無線雑誌に投稿されていました。「1.9メガ帯で電信で交信し、そのまま受信機の電源を入れ続けたまま、1時間近く経って、自分のコールサインがスピーカから聞こえるんで、一瞬アンカバ(不法無線局)が自分のコールサインを語って送信しているのかと思ったら、1時間以上前に自分が打った電信がいまになって聞こえて来たのがわかって、とても驚いた」とのこと。1.9メガ帯というとラジオ放送のすぐ上のバンドで、中波帯に属しますが、1時間も前の自分の電波が今になって聞こえてくるのも理論的には解せません。たぶんエジソンのいうラジオの周波数近辺に霊界と交信できる周波数があると考えたのも、ここいらに秘密があるのでしょうか? エジソンは自分が死んだ後は現世にメッセージを送り続けるから、確かに受信してその理論が正しかったことを証明してくれと言い残して亡くなったそうですが、今までエジソンからの霊界通信をキャッチしたものは誰もいないようです。
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Comments
はじめまして。
以前、「あの世の存在(イノチ)に生かされた生き方」という本を読みましたが、そこには、エジソンの
顔が画像として送られてきた写真情報がありました。この本、ご存知ですか。
メッセージがあったかどうかは記憶していませんが…
私も霊界通信機に関心を持っています。もし、成功したら、多くの人の生き方、在り方に革命が起きることでしょうね。それではまた。
Posted by: nagomi | April 24, 2009 01:01 PM