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July 18, 2004

危険物取扱資格を取ろう!

 無線の話と関係ないんですが、だんだん無線の国家試験の回数を重ねると、それも合格率20パーセント前後の試験にも合格してくると、だんだん試験勉強の要領がわかったような気がして、ほかの資格の国家試験も受けてみたいような衝動に駆られます(というのはσ(^^;)だけか?)。しかしまあ、無線の電気系統の基礎知識が使える資格というのは2種電気工事士あたりを始めとして、数が本当に限られてきますので(それだけ無線の資格なんてツブシが効かない免許です)おのずから他の資格を取ろうとするのは異種格闘技に挑戦するようなもので、一から勉強を始めないといけません。
 ということで、試験回数も多く(北海道で年4回)地元の町で受験できる手軽さもあって、危険物取扱者乙4類の試験を受験してみることとしました。受験申請書は地元の消防署の2階に平積みにしてあって、自由に持ち帰ることの出来るようになっています。受験料は3,400円で、郵便局から振り込んでその受領書を試験申請書に糊付けし、北海道の消防試験センター宛てに期日内に郵送することになります。無線の試験と違ってあらかじめ試験申請書に3×2.4センチの写真を一枚貼付するようになっていて、この写真が合格後の免許作成まで使用されることになります。危険物の乙種というのはその性質によって1種から6種までの6種類に分かれていて、それそれその取得した免状(危険物の場合は免許じゃなくてこういう)に書かれた種類の危険物の取り扱いとその監督をすることが出来るというもので、その受験者の90パーセント以上は第4類(可燃性液体:石油、アルコール、油脂類他)の受験者です。主にガソリンスタンド、油槽所、石油輸送関連の就業者必須の資格ですが、乙4類の下位資格に丙種危険物取扱者資格というものがあって、第1、第2石油類以下の可燃性液体の取り扱いは出来ても監督ができない代わりに試験内容が第4類危険物に特化して問題数も内容も幾分簡単な資格(物理化学の問題がない)であり、ガソリンスタンド一般従業員、タンクローリー運転手などの需要が多いようです。
 危険物の乙種の試験は、最初に一つの類の資格を取ると、あとの類の試験を受けるときには科目合格が使えるために非常に楽になりますが、最初の試験を受けるときには法令、物理化学、危険物の性質・消火の合わせて35問の試験を受ける必要があり、かなり勉強しなければいけない範囲が広いので要領よく勉強しないと難しいと感じるかもしれません。特に危険物に関する法令に関する問題は、指定数量や設備の基準など、数字として覚えなければいけない問題がかなり多いので、数字の暗記の苦手な人は特に苦しいかもしれません。合格率は乙種第4類試験(殆どの人は最初にこの試験を受ける)で全国平均33%だそうです。3人に1人しか受からないなんて、英語試験のある航空無線通信士より狭き門になりますけど、それだけいろいろな人が受験しにやってくるということでしょうか。
 わたくしは行きませんでしたが、危険物取扱者試験の直前に「乙種危険物取扱者試験講習会」というものが開催されて、これは消防署に申込書が置いてありましたが講習料が18,000とのこと(@_@;) こんなもの受講しなくとも十分合格出来ますけど、講習会を受講すると他では入手不可の過去問題集に近いものが配られて、これを繰り返しやることによって十分合格点に達するという話を聞きます。というのも、危険物取扱者試験は無線系の試験と違って試験問題が厳重に管理されており、一切外部に持ち出すことが出来ず、問題を一部受験票に書き写した高校生が不正行為で失格になったとかそういう話があるくらいで、そのために市販の教本、問題集には過去問そのものズバリが出てくることがあまりなくて、本当によい教本、問題集がないのが現状です。産業安全系の資格はどれもそうですが、どうも問題のパターンがどうしても少なくなってしまうのと、過去問題の選択肢丸暗記で資格を取られて事故を起こされてもたまらないということで、かなりの理解度を試されるようなそんな感じでした。2級ボイラー技士の試験も受けましたが、問題は全部回収して数量を確かめ、産業安全試験センター内の焼却炉で焼却処分するそうです。
 ということで、用意した教本、問題集はどこの本屋にでも置いてあるような成美堂出版の「乙種第4類危険物取扱者・科目別集中講座」と練習問題と同じく成美堂出版の「本試験型・乙種第4類危険物取扱者資格試験問題集」の2冊です。無線試験のための勉強と同じ要領で、教本の要点をポケット版の大学ノートに書き写していくことから始めてゆきます。あいかわらず大変な手間ですが、まったく予備知識のない状態から始めるとすると、この作業によってどのポイントが本当に重要になってゆくかということがおぼろげながら掴めていけるはずです。また問題集は一旦パソコンに打ち込んで、例によってA4版にまとめて解答用紙も作成し、毎日繰り返し練習できるようにしました。又、4類の各危険物の性質については、壁紙作戦で一覧表を作り融点・沸点・引火点・発火点・消火の方法などを覚えていきます。
 試験場は地元の工業高校でした。試験は午前と午後に別れており、午前中は甲類危険物受験者と乙4類以外の類の受験者と乙4類受験者の一部、午後は乙4類受験者と丙種受験者ならびに消防設備士甲乙全種の試験が一緒でした。車で30分前に出掛けると、もう高校の敷地内は受験者と車でごった返しています。受験番号からすると消防設備士と合わせて500人以上の受験者が溢れかえっている計算です。午後1時半開始の試験で会場は1時にならないと入場できないために玄関前に受験者がひしめき合っている状態でした。どうも年度末最後の試験ということもあって、いままで資格を取れなかった現役高校生の受験者が2/3を締めているような感じでした。入場時間になって受験番号ごとに玄関から入場することになります。割り当てられた教室には主に社会人の受験者ばかりでした。年齢は10代後半から60代くらいまでと幅広く、明らかにガソリンスタンドから抜け出してきたようなツナギのあんちゃんもいました。机には自分の受験番号と名前のシールが貼っており、このシールを使い終わった問題に貼って、回収するようになっています。試験開始前15分にお定まりの試験の説明が始まり、1時半から35問制限時間2時間の試験が始まりました。問題を見ると、どれも市販の問題集に載っていた問題のパターンとは違ってました。ということで問題丸暗記では答えが出せないので、一つ一つ考えながら問題を慎重に解いてゆく必要がありました。そして一通り見返してチェックを入れ、マークシートに転記をし終えると35分が経過してました。1問1分近く掛かった計算になりますか。退出可能時間は確か45分後だったと思いますが、とりあえず落ちることは絶対にない範囲(各問題間違いがあっても1問くらい)に解答できた自信があったので、退出可能のコールが掛かったらすぐに問題と解答を試験官に提出して一番で帰ってきました。一番前の席に座っていたツナギのあんちゃんが退出するわたくしを不安そうな目で追っていたのが印象的でしたが、もちろんあんまり勉強してこなくてあせっている人間にプレッシャーを与えるために一番でさっさと退出するんですから(笑)そういえば教室に入って最後のチェックのために参考書を広げる人が目に付きましたが、講習会で配られる「赤い表紙の本(非市販品)」を使っている人が多かったですね。講習会に出ても試験の一部が免除になるわけではないので、18,000はいかにも高いような気がします(^_^;)
 試験の結果通知書は20日くらいして郵送されてきた様な気がします。もちろん二文字の合格で、この通知書が免状申請書を兼ねており、直接2,800円の「北海道証紙」をはって、免状送付用の配達証明付き料金切手を貼った封筒と一緒に消防試験センターの北海道支部に送付すると2週間くらいで免状が作製されて送付されてきました。
 この免状は3ヶ月後に乙3,6種の資格が追加になったため、3ヶ月という短い間で新しい免状に書き換えられてしましました。しかし1枚の免許に項目追加なのに関わらず、しっかり1類について2,800円ずつの申請料、取るんですよね。
 それで、自分にとって危険物取扱者免状を獲得して何かメリットがあったかというと、別に何もありませんけど、大型・牽引免許持ちなのでタンクローリに乗るためのセットが出来たってことくらいかなぁ?一生乗ることはないでしょうけどね(^_^;)

 危険物乙四種取扱資格
 受験料      3,400円
 解説本      1,300円
 問題集      1,000円
 免許申請料    2,800円
 郵送料・その他  1,110円
 合  計     9,610円

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