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August 31, 2004

台風とアンテナ

  地元の高校が北海道で初めて夏の甲子園で全国制覇を果たし、こりゃ天変地異の前触れじゃないかと思ったらそれから10日も経たないうちに超大型の台風が我が町に上陸するっていうのですから、何と言うことでしょう(笑)台風は上陸したものの上陸前1時間から上陸後3時間はまったく静かで雨も上がり、台風が上陸した様子などまったく感じられませんでしたが、台風進路の東側は大雨、西側は風速25メートルを超える大風で、かえって台風が上陸してくれたおかげで雨も風もしのげてラッキーというところでしょうか。確か2年くらい前も我が町に台風が上陸したのですが、今回と同じようにさほど被害はなく、離れた町の方が雨と風で被害を被ったというようなことがありました。
 無線をやっていて一番恐いのが台風による風害と落雷です。今回の台風16号も6エリアを縦断し、宮崎、大分で風害が多く、また夜中に日本海を北上中、進路東側の関東地方、特に東京千葉方面でも30メートルを超える突風が吹いたそうですが、皆さん無線のアンテナはいかがだったでしょうか? 無線のアンテナやタワーというのは設計受風面積というのが決まっていて、その範囲でアンテナを組み合わせて使用することになりますが、その設計許容範囲の中で組み合わせても台風による突風を食らうと倒壊、破壊の危険があることは言うまでもありません。やはり台風の被害というと、日本中で一番台風の直撃を食らうのが沖縄県ということになりますが、台風となると平気で50メートル以上の風害を被る沖縄県のアマチュア無線家の方々のアンテナ事情はどうなっているのでしょうね。ワイヤーアンテナのマストを可倒式にして、さながら旧帝国海軍の航空母艦無線アンテナのように航空機発着時、じゃなくて台風が来るときはあらかじめマストを倒して台風の通過を待つなんてことをされているのでしょうか? 台風というといくらこちらのアンテナ設備の耐風性能が良くても、飛ばされてきた看板や屋根のトタン板がエレメントに激突すれば高価なビームアンテナも一発でお釈迦です。あと受風面積の大きいキュービカルクワッドアンテナあたりは強風に対してちょっと弱い様な感じがしますね。6エリアのOMさんがキュービカルクワッドでオンエアしていて、台風接近時はクランクタワーを一番下まで降ろしてロープでがんじがらめに固定するそうですが、八木あたりもローテーターの摩擦ブレーキだけでは固定しきれない可能性があるので、ロープで固定する等の処置が必要なんでしょうね。
というのもここ北海道では大きな台風の風害に久しく遭った事がないので、台風が来るからアンテナをどうするなんて処置の話をローカルから聞いたこともないのでのんびりしたものですが。ここ北海道では台風よりも1月2月の台風並に発達した低気圧による風雪害のほうが心配のようです。大きな送電線の鉄塔なんかでも雪が付着して重量が過多になり、そこに突風が吹き付けると簡単に倒壊することもあります。太い送電線も着雪して風に煽られることによって切断することもあります。無線のアンテナのエレメントに湿った思い雪が付着して、そこに強風が吹き付けることを想像しただけでも恐怖を感じるくらいですが(^_^;)
 また、アンテナのメンテナンスが楽なクランクアップタワーというのも寒い北海道では使えないようですね。なんでも雪が付着して凍結すると伸張出来なかったり逆に収縮出来なかったり、同軸が凍り付いてタワーのアップについてゆけずに切断したりするトラブルがあるからだそうです。
 まあ、考えてみれば日本中、気象条件によって無線の環境も制約を受けるものなんですね。

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