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September 12, 2004

廃物利用のワイヤーダイポール

 いつの間にか夏が過ぎて電波のコンディションとしては気温がさほど下がらないのにも関わらず、早々に秋のコンディションに変わり、HFハイバンドは国内をスキップしてDXが入感するようになりました。折しもヨーロッパでコンテストが行われているようで、イタリア、ポーランド、ポルトガル、ウクライナなどの局が我が貧乏電波研究所の垂直アンテナにもはっきり聞こえますが、試しに呼んでもちっともダメでしたね。しかしまあ、ロシアの局の電波の強いこと強いこと。おそらく軍用真空管のとてつもない物を使って何キロワットも出しているんでしょうけど、土地が広いだろうからフルサイズダイポールアンテナと相まってものすごい威力です(笑)
 まあ、それにあやかる訳じゃありませんが、貧乏無線局ゆえになるべくお金をかけずにワイヤーアンテナを作ることを試みました。まず、1/2λ(ラムダ=1波長)のワイヤーダイポールアンテナを作るにあたり、このワイヤーアンテナに50Ωの同軸ケーブルで給電するためにはバランを使用して平衡-不平衡の文字通りバランスを取ってやらないと同軸ケーブル部分からも高周波を放出することになって、電波障害の原因になりますし、効率よく電波を放射できません。まず、バランを作ることから始めます。以前、アース回り、電源回りのフィルターを作るためにまとめて購入した直径4.5cmのたぶん43材トロイダルコアがまだ5個くらい残っていたので、それを1個用意します。この大きさだと十分100Wに耐えそうです。これにホルマル線を3本に撚ったものを6ターン巻き付けて、強制バランとするために配線するんですが、このホルマル線の太い物が地方都市ではまったく手に入りません。
 そういえば、最近は昔から馴染みの茶色い皮膜の付いたエナメル線が絶滅寸前で、透明の皮膜のホルマル線に殆ど取って変わられたようです。エナメル線は皮膜をヤスリで削ったときにはっきり区別出来るのに、ホルマル線は削ったところが区別付かなくて、わかりにくいのが欠点ですが、作っていないものは仕方がない。
 工作用の0.6ミリのエナメル線をホームセンターで入手して3本撚り始めましたが、これじゃ10Wくらいにしか耐えそうもなく、それ以上負荷をかけたら溶けてしまいそうです。そこで、バランの製作を中止して、エナメル線もしくはホルマル線のもう少し太い物を捜すことにしますが、そういうものはハムショップでさえ置いておりません。その時にはたと気が付いたのは、洗濯機なんかのモーターの中には必ず太いエナメル線が使われているということでした。ところが、着眼点は良かったんですが、最近は不法投棄の監視の目がきつすぎて、ゴミ捨て場に古い洗濯機でも投棄しようものなら、市役所にとことん出所を追及され、ヘタをすりゃ警察にご用になる時代ですから、近所で洗濯機のモーターを拾う手段すらありません。ここで八方ふさがりで、東京の友人に秋葉原で捜させようかと思いましたが、何と家の粗大ゴミ置き場に最近まで使っていた掃除機が一台ゴミとして出されているのを思い出し、早速分解して金属部品とブラスチック部品を分別。粗大ゴミが資源ゴミ、燃えないゴミに変わって、目的のモーターをゲット。早速分解し、目標とするものよりちと細いエナメル線ですが、十分な長さを取り出してリールに巻き付け、3本撚り線を作ってコアに6回巻き付け、とりあえずバランの形にはなりました。
 これから、ダイポールのエレメントのIV線あたりを、どれだけ安く手に入れるか思案中です(笑)

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Comments

洗濯機のモーター入手、おめでとうございます。
うちの洗濯機をバラさずに済みました。 :-)

Posted by: つかさ | September 13, 2004 09:22 PM

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