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May 21, 2005

5年経って増刷されていたガルスカ本

 金曜日夜に東京から出てきた友人と7年ぶりに合うために札幌に出掛けてきました。約束の時間まで30分ほどあったので、新しく駅前に移転した紀伊国屋書店を覗くと、2階の参考書・理工学書のフロアも売り場面積が広がったためか、無線関係の書籍もだいぶ扱いが増えたようです。「アンテナハンドブック」なんかしばらく絶版で、こちらはオークションで入手しましたが、2004年に再版されていたことはまったく知りませんでしたが(^_^;)
 そこで「楽しくおぼえる1アマ攻略」、通称ガルスカ本が2冊並んでいて、どうも以前の物と表紙の紙質が違うような気がして、念のため発行年月を確かめると昨年、第2刷として増刷されていてそれが店頭に並んでいることがわかりました。これ、改訂新版が99年12月の発行ですから、約5年経って在庫が尽きたのか、絶版とせずに増刷に至ったようですが、中身を見てみるとまったくそのままで、何ら変更の無いことがわかります。つまり出ている内容は「計算に時間をとられるのなら答えを丸暗記しよう」という答え・数値を丸暗記して1アマの試験に合格しようというポリシーそのままの参考書を5年経ってそのまま増刷してしまったんですね。
 しかし、112ページの平行二線式給電線におけ波動インピーダンスZoを求める公式の問題、暗記しかないって277log10 2D/dが227log10というミスプリントで暗記して試験を受けても答えがありませんからって、残念〜。こんな277と227を取り違えてもまったくわからないのが暗記学習の恐ろしいところですな(^_^;)
 まあ、誰が考えたって今時、この参考書1冊で答えを丸暗記し、試験に合格できると考えたらはっきり言っておめでたいです。よく藁をも掴みたい受験者は10人いたら10人ともこの本を持っているそうですから、キルヒホッフの法則・複素数・デシベルあたりが絡む問題が出たらあっさり捨てる受験者の圧倒的な支持をうけて、「解説。無線工学」なんかよりはるかに売り上げ的には大きいんでしょうね(笑)中には「それなりに価値があるから未だに売れ続けているんだ」などと断言する実際に受験したことがないのに無責任なことを言う人もいます。まあ、考えて見てください。五年前のタウン情報誌で有益に東京ウォークすることが出来ますか?需要があるから増刷をしたんでしょうが5年経って何ら内容に変更のないものをそのまま発行するのはいかがなもんでしょうか? もしかしたら上級アマのモールス試験が3アマ並に改訂されて、通信術試験が障害になって上級を敬遠していた層がどっと試験になだれ込んで来るという目論見から、この本を絶版にしたくなかったのでしょうか?どっちみち国際法規は役に立ちませんが。
 1アマから和文モールスが廃止されたときは従来の5倍で効かないほどの受験者が殺到して、普段はそれほど儲けのない上級アマ参考書と問題集が飛ぶように売れたそうですけど、2匹目のドジョウを狙っているのかな? 現に今月末に「新・上級ハムになる本」が丹羽OMの筆により出版されるそうですし。しかし新たな無線工学解説書と5年前の暗記本ではその価値が全く違いますし、今になってこんな本を掴まされて1アマの試験場に出掛け、高い受験料をムダにする受験者がいたのならおめでたいを通り越して気の毒です。早く絶版にするか内容改訂して「楽しく覚えられたらいいかもしれない1アマ攻略」とか「楽しくおぼえるって言うじゃな〜い1アマ攻略」にタイトルも変えましょ(笑)
 まあ、個人的には高校の数学から再学習することから勧めますけどね。電気数学の基礎に関する参考書は山ほど出版されてます。んで、そういうおまえがなんでガルスカ本を持っているのかって? そりゃもちろん内容の研究の為ですって(^_^;)
TANO

 

 

 

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