« 梅雨明けでEスポシーズンも末期へ | Main | HEMMI No.32とミノックスBL »

July 21, 2005

チタン幕のニコンSP

 昨年末にネット上でニコンSPの限定再生産を知ったときには、以前のS3のこともあり、さほどオドロキはしませんでしたが、あれだけの複雑なファインダーフレーム機構を現代にあって手作業で再現することに挑戦するというだけでも、ニコンに拍手を送りたい気分でした。
 まあ、これから数年で産業界の第一線から団塊の世代が消えて行き、技能の継承というものが途絶えようとしてゆく現代において、こういう機械物の製作技術を今の若者に伝えてゆくというのは大切な仕事ですが、ことカメラ業界に於いては日進月歩のデジタルカメラの進歩によって生産は東南アジアにシフトし、カメラの生産をまったく国内で行わなくなったメーカーも出てきたくらいで、あのライカ社でさえ、デジタルカメラの立ち後れによって企業としての存亡の危機に立たされているとか。70年前に生産されたカメラを未だに修理受付してくれるようなカメラメーカーは世界中にライカしかありません。まあ、そういう企業姿勢だからこそどんどん買い換えが進まずに企業としては成り立たないんでしょうか?わたくしも50年前のM3とIIIg、おまけにミノルタのCLEと3台あれが事足ります(笑)
 さて、再生産ニコンSPでしたが、確か7月の受け渡しということで予約を取ったような気がしましたが、すでに初期の予約者のところには品物が届いたのでしょうか?わたくしは70万もするカメラをおいそれとキャッシュで購入することができるわけではありませんが、ニコンSPなら後期に近い18000番台のオリジナルを一台所有しております。けっこうこいつも海外に持参して活躍してくれました。再生産SPとの大きな違いはシャッター幕がニコンF同様にチタン幕であることで、多少がさつなシャッター音であるにしても、太陽で幕を焦がさないだけでもチタン幕のほうが絶対的な安心感があります。けっこう1眼レフからカメラを初めてレンジファインダーカメラを最近になって使い始めたような人はあまり気にしないでしょうが、昔、家に1台しかカメラが無くて、それがフォーカルプレーンシャッター付きのレンジファインダーカメラだった我が家では、そのカメラを使い始めた小学生のわたくしに母親が「レンズを太陽に向けると幕に穴が開くから太陽に向けるな。カメラを置いておくときにはキャップを着けろ」と口うるさく言ったものでした。なぜ、こんな知識が母親にあったかというと、母親の兄が無類のカメラ好きだったことからそのような知識を得たのだと思います。中古のレンジファインダーカメラのシャッターにもけっこうこの焼けこげによるピンホールを黒のゴムで補修してあるのをよく見かけますが、最終的にレンジファインダーカメラとして生き残ったキヤノンがステンレス幕を使用していたことでもわかるように、このシャッター幕焼けこげピンホールの問題はレンジファインダー式フォーカルプレーンシャッター機ではシャッター幕の材質を考慮しない限りは避けられない問題だったようです。
 ニコンSPが布幕からチタン幕に変わったのはいつ頃でしょうか?また、布幕とチタン幕との生産構成比は最終的にどれくらいになったのかも判然としませんが、チタン幕に生産シフトしたのは、ニコンFのチタンシャッター幕の量産化の目処がついて、SPにも流用できるようになってからのことなのでしょうね。そのニコンFにあっても初期生産ロットは布幕シャッターなんだそうです。
 手元のニコンSPはクラカメブーム到来以前の今から18年くらい前の購入品です。シャッターオーバーホール済みということで購入した商品でしたが、そこそこ使い込まれた実用品レベルで、ご多分に漏れずファインダー接合部分のバルサムが少し染みになっているものでした。ニコンは後々になるまで、このバルサムのおかげで価値の下がるものが多いですねぇ(^_^;) まあ、こういうレベルのシロモノなので、気兼ねなく外に持ち出して実用にしました。やはり35mm/f1.8との組合せが最高で、標準レンズの50mm/f1.4が今となっては古くさい描写のレンズなのに、この35mmはカラーバランスもコントラストも固くてカリカリのニッコールらしい良いレンズです。そういえば再生産SPはこのレンズが標準装備なんでしたっけ?このレンズのフードがなかなか歩き回っても見つからず、1年半おくれてやっと2個見つけ、1個捕獲に成功。2万円もしましたが、これがあるのと無いのとでは見かけ上でも大違い。ニッカに供給していたライカマウントのニッコール35mm/f1.8も十数年間所有していましたが、中身は同じながらこちらのほうが市場では圧倒的に数が少ないようで、500個以下の生産だったとか。実はこのライカマウントニッコール、某ライカ系レンズコレクターのウエブページに掲載されているものをよく見たら、製造番号からして以前わたくし所有のニッコールL35mm/f1.8ではないですか(@_@)オークションで売り払って巡り巡ってこんな所に落ち着いているとは思いませんでしたが、今のコレクターの看板掲げている人たちは、足で歩かなくてもオークションをよく見て金額を出せば、大抵の物は手にはいるのですから楽ですね(笑)レンズ35mmファインダーはきれいなのが手に入らず、実用上は問題ないが、コレクターズアイテムとしては並クラスの物を装着しています。これにライカのSBLOOを載せたらそれこそ「げだう」でしょう(笑)
NIKON_SP


| |

« 梅雨明けでEスポシーズンも末期へ | Main | HEMMI No.32とミノックスBL »

Comments

うーむ、M3にIIIgにCLEとSPですか。我が家の銀塩カメラはキヤノンVL(たぶん)とFTbとT90とEOS-1V、ビッグミニといったところです。以前はM6をぶら下げて歩いてスナップしていたんですが、DSC-U30に変えてしまったのでレンズ共々M6は売り飛ばしてしまいました。デジタルデータの保存性に関していささか心配しているのですが、やっぱり現像いらずでその場で確認できる利便性になれてしまうと戻れません。仕事でもEOS 10Dを使うようになりました。

Posted by: 秋山 | July 21, 2005 12:38 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference チタン幕のニコンSP:

« 梅雨明けでEスポシーズンも末期へ | Main | HEMMI No.32とミノックスBL »