TH-F7のリチウムイオン電池外付け
昨年、リチウム電池の寿命によって、フルチャージとなっても5Wを掛けると電源が落ちてしまうTH-F7のことを書きましたが、あれ以来、寿命のすでに来ているリチウムイオン電池を付けっぱなしで、常に充電コードを引っぱった状態で、相変わらずラジオ代わりに使われていました。
ところが、あるきっかけで電圧・容量が殆ど同じリチウムイオンバッテリーのパックを見つけ、これが何と一個500円という値段で売られているのです。これは使わない手はありません。さっそく2コ入手しましたが、ニッカド電池と違って、リチウムイオン電池は過充電や過放電で発火や爆発なんかの危険性を秘めており、少し心配だったのは確かです。広告上ではスペックがわかりませんでしたが、当初、純正のリチウムイオン電池の中身と交換できればと考えました。ところが、最近の携帯電話よろしく、純正リチウムイオン電池パックの裏蓋を時計分解用の「剥がし」で剥ぐってゆくと、中身は電池パックのスペースに合わせた四角いリチウムイオン電池が2コ直列で現れたではありませんか。このスペースにはどうやっても入手したリチウムイオン電池は収めることが出来ません。そのために手持ちの乾電池パックなら厚み的にもこのリチウムイオン電池パックが収まりそうだったんですが、実際には電池を収めている紙筒を分解して個別のセルを取り出し、それを整然と並べれば乾電池パックに収まらないことは無さそうなんですが、ショートして発火するのもつまらない為に、電池パックには手を加えずに電池パック本体からコードを這わせて外部電源とすることにしました。しかし、田舎のこととて、昔ならいざしらず今では電気部品の入手はまったくかないません。そのため、8/4日の試験が平日なのをいいことにして、試験終了後に札幌の電気パーツ屋に立ち寄り、コネクタ関係の部品からI対策用の分割コアに至るまで、部品の買いだめをしてきました。ただし、ここには耐圧の高い電解コンデンサなんかの電子回路には殆ど使わないような特殊なパーツが揃っていないことが不便なんですけどね(笑)
そこで翌日には試験に開放されこともあり、さっそく電池からの線、本体からの線を入手したコネクタで結んで無事終了。リチウムイオン電池の保護回路はそのままにしました。それは純正のリチウムイオン電池にも保護回路が入っていたことからも、これは過充電・過放電での事故を防ぐためには必要だと思われたからです。最初、純正電池を分解した時に、なぜ基板を介して電池が付けられているのか意味がわかりませんでしたが、昨年、5Wを掛けてものの5秒で電源が切れた理由は、電池側のこの保護回路が作動するからとわかり、なるほどと思いましたが。リチウムイオン電池の保護回路は、一般的にも過電流が流れて急激に電圧降下を起こすと切れるシステムが着いているらしいのですが、このTH-F7の電池の場合も電池の寿命が来て5Wハイパワーで電池の電圧降下を起こしても電流が遮断させるようです。再度充電すると復帰するようになっているのが普通ですけど、これで本体の電源スイッチを入れても反応がなく、電源プラグを一旦抜き差ししてから電源スイッチをいれると復帰するのも合点がいきました。純正電池の保護回路のスペックはわかりませんが、入手した電池の保護回路の作動条件を調べると「約4.9Vで過放電電圧保護動作(充電すれば復帰)(個別セルの電圧監視なし、直列2本の電圧で判断) 直列の2つのセルのうちの少なくとも1つが4.35Vに達すると過充電電圧保護動作(放電すれば復帰) 約2200mAで過放電電流保護動作(充電すれば復帰) 過充電電流に関しては保護なしと思われる。 セルバランス機能(充電電流をバイパスして両方の電池電圧を揃える機能)あり 」ということです。電池の品番はJY-SXP-BP10という松下のリチウムイオン電池で、秋葉原に行っても安いパーツ屋では一個400円程度で入手出来るようです。ウエブで検索してみると、けっこうノートパソコンの電池を分解して再生する用途にみなさん使われているようですけど、元々どんな機器に使用されていたのか検索しても出てこないという謎の電池です。ジャンク扱いで大量に出回っているのも不思議な話ですけど、これ、10個買っても純正電池よりまだ安いというのは、たとえ本体から線を出して装着しなくてはいけないにしてもまったく気にならないくらい魅力的なことです。容量も純正電池よりわずかに100mAh大きいだけなのでTH-F7附属の充電器で充電する分には問題ないでしょう。しかしこれを10個持ち出して山の上で電波出し始めたら一体何時間運用できるんでしょう?(^_^;)
充電してみると、当たり前の話ですがしっかりフルチャージしました。もちろん5Wフルパワーで送信しても保護回路が働くことはありません。山岳運用のエキスパート、Hさんに今度教えてあげよう(笑)
夜にさっそく2mでCQを出していた夕張からの移動局がいましたので、コールバックして8分くらい話をしていましたが、自作のJ型アンテナでもフルパワー5Wで変調掛けて別段、保護回路が働く様子はなく、大丈夫でした。送信を続けても電池部分が熱くなることはなく、本体部分が熱くなってくるのですが、本体の元あったリチウムイオン電池を抜いて、パックの部分が空間になったために、断熱効果が出来、手持ちでも連続送信の熱さに耐えられそうな感じがします(笑)
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