第二種電気工事士試験のリベンジ
昨年、筆記試験は自己採点46/50で通っておきながら、2次試験の単位工作試験で3路スイッチの渡り線の色に3芯ケーブルの色を合わせてしまい、余った黒線で接地線を繋いだ事で一発不合格になり(今考えればあたりまえ)、受験料・工具・材料・教科書その他3万5千円も使っておきながらムダにしてしまった第二種電気工事士試験の材料等選別・単位作業試験を今年は筆記免除で7月の24日に受験しました。今年は筆記試験免除ということで、3月の始めに電気技術者試験センターから直接、必要事項がプリントアウトされた科目免除者受験申請書が届き、4月になって郵便局から5,200円をその申込書で振り込んで受験申請しておきましたが、7月10日近くになって筆記試験合格者の合格通知が出るまで、科目免除者の受験票が届かないために、3ヶ月の間申請が受理されているのかどうかも確認する術がありません(^_^;)
7月10日を過ぎて届いた受験票によると、実技試験は札幌コンベンションセンターという言うなれば幕張メッセのような大きな展示場・国際会議場です。去年のような予備校とか大学を使わないということは、去年実技で落っこちた筆記免除者だけが大きな会場に集められたのかも知れません。現に筆記の受験票も持参してきた人間は1人もいませんでしたので。
試験までの間、去年の単位作業試験の練習に使った材料のうちVVF1.6-2Cだけ不足していたので、7月に入ってから買い足したんですけど、結局過去問の課題は一度もやりませんでした。やったことはMMCのケーブルストリッパーの刃先調節をして、エコ電線の外装もスッパリと一発で剥けるようにしたことくらいです。おかげで実際の試験ではエコ電線でも外装と心線の被覆が一発で剥けて、エコ電線の接続箇所が4カ所あったんですが、ナイフで剥くのに比べたら6分以上は確実に時間が短縮できました。工場出っぱなしのケーブルストリッパではエコ電線が剥けないと断言する前にちゃんと自分で刃先の調整をするべきです。わたくしも去年の3芯のエコ電線は被膜が延びてズル剥けだったので、ナイフを使いましたけどね(笑)失敗したのは電工ナイフの刃を研いで行くべきだったことです。ビニールの外装や被覆は剥けても、刃がツルツルになっていたためか、VVRの保護材の紙テープとフィルムがなかなか切れませんでした(^_^;)
7月24日、地下鉄東札幌の駅から歩いて10分ほどの札幌コンベンションセンターに向かいます。地元駅から乗ったJR電車の中にも高校生を含めた明らかに電工試験に向かう人間が乗り合わせていて、電車の中でもオーム社の参考書を開いて複線図を必死に起こしているおにいちゃんがいました。材料選別も複線図も原理原則がしっかり頭の中に入れば必死になって電車の中でやるほどのものではないんですけどねぇ。こちらは地下鉄に乗り換えるために新札幌の駅で降りましたが、彼らは降りずにそのまま札幌駅まで向かったようなので、会場が明らかに別のようです。
札幌コンベンションセンターに着いて驚きましたが、大きな会議場が3つ宛われており、自分の試験会場は何と特別会議場とかいう国際会議などに使用される立派な会議場で、3人掛けのテーブルの両端に2人座らされて280人も入る大会場です。テーブルも広く、床は厚い絨毯張りで、こんなところに電線の切りくずを落としたら罰が当たりそうな(^_^;) ところがその広い会議場が仇となり、また試験補助員の経験不足か要領が悪く、材料等選別試験の問題を配り終えるまで20分近くかかりました。そして11時スタートの材料等選別試験が11時10分過ぎの開始です。ラッキーなことに隣が欠席してまして、単位工作試験で隣を気にすることなく工具とか広げるのに好都合です。
材料等選別試験は昨年に引き続きけっこうな難問で20Aのコンセントや接地付き、接地極付きコンセント、パイロットランプ付き単極スイッチなんか普段の選別試験には出てこないものが多くて過去問丸暗記排除の傾向が感じられました。8割取らないと不合格なので(後日、問題不備により7割合格になる)、今年の実技試験は選別試験の出来不出来が重要なポイントになりそうです。普通、選別試験終了後にトイレに行く時間くらい設けられるのですが、選別試験で10分以上時間が押しているために、選別試験の答案を回収後すぐに単位作業試験の台紙と材料箱、問題用紙が配られます。選別試験前に無理してトイレに行っておいて良かった(笑)そして材料の不足を確かめる為に材料箱を開けますが、今年はやたらと電線が短いような。それにスリーブがたったの3個と差込スリーブも4本用が1個だけ。それに単極スイッチ2コにパイロットランプ、ランプレセプタクルに引っかけローゼット、PF管にコネクタと来ただけで、だいたいどんな題意が用意されているかが読めました。あとパイロットランプの点灯形式だけは、問題を見なければかわりませんがIV1.6が3色用意されているので異時点灯でないことだけは確かで、同時点灯でも常時点灯でもさんざん昨年やったことですから恐ろしくはありません。ただし、昨年のスイッチ等のパーツは東芝でしたが、今年は一般的な松下でした。松下のスイッチは東芝に比べて電線を外そうとするとき、マイナスドライバーを差し込もうとすると固くて外しにくいのが難点ですね。まあしっかり確かめて電線を挿入すれば外さないといけない羽目には陥らないはずですが(笑)
12時10分近くになって単位工作試験スタート。問題用紙を見て最初に確かめたことは作業時間とパイロットランプの点灯形式です。この程度の接続箇所で昨年より8分も長い35分とは人を見くびっている(^_^;) 指定事項をよく確かめて(去年みたいに渡り線の色指定を見落とさないように)題意を確認の後、複線図を起こします。ものの1分で終了。それから普通は長い電線の切断に入るのですが、今年はエコ電線を2本等分に切断しただけで終わりです。あとは真ん中の外装部分だけ指定の長さにしてストリッパーで外装を剥けばOK。なんか拍子抜けしてつぎ、どの部分に取りかかっていいか一瞬迷いましたが、とりあえず取付枠にスイッチとパイロットランプを位置を間違えないように取付けてから各ケーブルの外装とケーブル皮膜を剥く作業に入ります。まずVVR1.6-2Cですが、こればかりはケーブルストリッパを使うわけには行かないので電工ナイフで10センチ心線を出します。外装は剥けたんですが、ナイフに刃付けしていかなかったので中のビニールと紙が切れない(T_T) 普通のVVF1.6-2Cは外装の寸法だししてストリッパでスパスパ剥いてゆきます。そしてランプレセプタクルの接地側を間違えないように心線をラジオペンチでのの字曲げしてネジで固定。この際も絶縁皮膜がネジに掛からないように慎重に作業します。エコ電線もストリッパで剥きますが、ストリッパの刃先調節の甲斐あって普通のビニール外装ケーブル同様にスパスパ剥けて、これで時間がだいぶ節約出来ました。スイッチの極性を間違えないように慎重にケーブルを挿入。同様に引っかけローゼットにも極性を間違えないようにケーブルを挿入。スタート時間が試験官の手元時計で始まったために残り時間がよくわかりませんが、かなり速いペースで作業が進んでます。つぎにナイフで切れ目を入れたゴムブッシングをジョイントボックスに嵌め、PF管とコネクタもウォーターポンププライヤでジョイントボックスに固く取り付け、IV1.6を中に通してパイロットランプと単極スイッチの間のジャンパー線も黒線で作ってパイロットランプの接地線を白に繋ぎ、ランプレセクタブルの渡り線を赤線で接続します。そしてジョイントボックス内、白の接地線4本の心線の長さを揃えて差込スリーブで接続、黒線3本はリングスリーブで小の部分で間違えないように慎重に圧着ペンチで圧着。スイッチ渡り線の赤線とランプレセクタブルの黒線をリングスリーブで圧着ペンチ極少で圧着。引っかけローゼットの黒線とスイッチからの白線をさらにリングスリーブで圧着ペンチ極少で圧着し、各部分の形を整えて作業終わりです。時間も十数分残して作業を終了してしまったようで、ケーブルの切断屑をビニール袋に詰め込み、工具をすべて片付けても全然余裕で時間がありました。もう一度作業の状態を確認するために取付枠を見てみると、パイロットランプの左側がしっかり取付枠の突起にはまっていません。慌ててマイナスドライバーで取付枠をこじって外し、はめ直して固定し事なきを得ました(^_^;)
しかし、今回の会場では材料等選別と単位作業試験の再受験者の集まりなのに、簡単なワイヤーストリッパは持参している人間はいましたが、1万円前後もするケーブルストリッパを使っている人間がいないのに驚きました。昨年の会場では10人居たら半分はケーブルストリッパ持参で試験に臨んでいて、試験開始2分くらいからストリッパで被覆を剥く音ががちゃがちゃとうるさい位だったのに何ということでしょ。今年の単位工作試験は接続部分が大幅に減ってさらに時間が8分長くなったためにナイフ1本で十分に完成させられるくらい簡単な課題でしたが、それでも未完成で終わってしまう受験者が2割くらいいました。欠席者挟んだ横のオヤジは作業終了間近になっても複線図を書きながらケーブルを切っていたようでしたが、結局パイロットランプをどう繋いで良いのかわからず、殆ど部品のまま未完成。さらにIV1.6の被覆を15センチも剥いてそのまま放置でしたが、いったい何を考えているのでしょうか?(笑)後ろのオヤジは電工ナイフじゃなくてカッターナイフでエコケーブル剥きに挑戦でしたが、こちらもケーブルを接続する事もできずに時間終了を迎えたようでした。さすがに昨年一度単位工作試験に臨んだ受験者だけにナイフで手を切り刻んで血だらけになる受験者には行き当たりませんでしたが、絆創膏を試験官にもらっていた人間を一名目撃しました。こちらはしっかり絆創膏持参で試験に臨みましたが、もちろん無駄な用意でしたよ(笑)しかし、退出の時にざっと見てみると、未完成はどうしようもありませんが、引っ掛けローゼットとランプレセクタブルへのケーブルの接続で、普通はケーブル外装が中に入るくらいの寸法で心線の寸法出しをしなければいけないのに、心線を5センチもしくは10センチも出して、そのまま先端の被覆を剥いて取り付けているだけのものがけっこう見受けられました。これだけ心線を出してしまうと、軽欠陥をカウントされても仕方がないかもしれません(実際に軽欠陥2ですが)。それをやっていた斜め前の高校生は、後日の合格者一覧表に受験番号がありませんでした。気を付けましょう。
結果は約40日後の9月2日にインターネットで発表になり、自分の受験番号をネット上で確認。昨年度の試験申込から1年半越しでやっと第2種電気工事士の資格を獲得。なんと8/4日に受けた一般毒物劇物取扱者試験の結果も同日同時刻にインターネットで発表になり同時合格。1日に異種格闘技2種目同時合格はいままで数多く試験を受けましたが、初めての経験です。しかし、これで約6年の間で30回近い試験を受け、その中には20%を切る合格率の試験も何回か受けたのにも係わらず、唯一「不合格」を食った我が資格取得の汚点でもある第二種電気工事士試験にリベンジを果たし、やっと終了させることが出来ました。
そんで、2種電工取って何をするのかといわれたら「リニアアンプの電源工事を自分でやる」とでも言っておきましょうか(笑)でもこれでピルメン4点セットである2級ボイラー・危険物取扱者全種・高圧ガス製造保安責任者(3種冷凍機)・2種電工が揃ったことになります。少し実務経験つけて上の資格でも目指しましょうか?特に昔の蒸気機関車機関士必須である1級ボイラー技士が欲しいなぁ。2級のままだといつまでも機関助士相当なもんですから。
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