X-68000ACEの臨終
殆ど3年くらい電源も入らなかったシャープのX-68000を動かしてみました。X-68000というとウインドウズ以後にパソコンに触ったという人には縁がないでしょうが、その昔、MS-DOSで動かすPC98系が扱える色数が16色しか無かった時代に65536色だったか扱えるグラフィック能力の高さとサウンド機能、アッセンブラによってゲーム開発系ユーザーとプログラミングユーザーによって圧倒的な支持を得ておりました。しかし、多数に無勢でPC98ユーザーの数に比べるとそのシェアは「全4アマ免許所持者に対する1アマ免許所持者の割合よりも小さかった」と思いますが、しっかりと「ゲームするだけの98ユーザーと自分でプログラミングするX68Kユーザーの棲み分けが出来ていた」ような感じがします。X68Kはマッキントッシュに次いでGUI環境実現が早かったですしね。しかし、マイクロソフトのWIN3.1に前後してシャープがX68Kから撤退し、X68ユーザーはマッキントッシュを経てリナックスに流れるか、ウインドウズの軍門に下ったユーザーが多そうでした。
そして3年ぶりに電源を入れた2代目X-68000ACEでしたが、電源入れて正常に動くんですが、どうも機械回りからオゾン臭がするような気がして「なんか微妙にやばい」感じがしましたが、キーボードのキーが作用しないところも何カ所かあるひどい状態でした(^_^;) そんで懐かしのファミコンエミュレータを立ち上げましたがちゃんと作動しています。ここまではよかったんですが、DIGDUGのデモ画面が動いているところで、突然電源ダウン。やっぱりオゾン臭は偶然だったっわけじゃなくてとこかで「高圧放電」のような場所があったみたいです。どんな機械でも要注意ですね。本来だったらここで粗大ゴミと化してしまうのですが、とりあえず原因究明のために筐体をバラし、電源系からオゾン臭が強く出ていたようなので、パワーサプライのカバーを外すとヒューズは正常だったんですが、どうやら電解コンデンサがパンクしてトランジスタ2コとダイオードがダメになってしまったようです。あと抵抗も2コくらい怪しい感じがしますので、おそらく部品代500円もかけないで復活しそうですが、近所に部品屋がまったくない(T_T) そういう点では8エリアでは札幌は恵まれているのですが。ということで、部品を手配するよりジャンクを捜した方が早そうですが、以前と違って粗大ゴミとして処分され尽くしたのか最近X68Kのジャンクも少ないし、値段もじわじわ上がってしまったんですよね(笑)
調べてみるとどうもX68Kはやはりこの時代の電解コンデンサ液漏れが問題で電源トラブルは必ず出るらしく、その場合は基板が焦げていなければトランス除いて全コンデンサー、ダイオード、トランジスタ交換しないと次から次に問題が出てくるそうで、ネット上に出ている全部品は3600円ほど。そうなるとジャンク品の電源に交換してもすぐにいかれるってことですね。
そういえばこのX-68000の筐体デザインは同時多発テロの標的になったNYの世界貿易センタービルでした。通称「マンハッタンシェイプ」という言葉も今は死語でしょうか?
しかしこんな15年前のマシンを復活させるのは酔狂の極みで、いまでは他のPCでエミュレーターを使ってX68Kを動作させるのがごく一般的なのかもしれません。
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