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November 18, 2005

Relay No.252 両面計算尺

 この計算尺は大阪方面からやってきた計算尺ですが両面計算尺ながら上下の固定尺を止める金具の形状が普通と異なるために気になって入手した計算尺です。って、使わないジャンルの計算尺には手を出さない主義だったはずなのに、これじゃ計算尺ヲタ路線まっしぐらやんけ、という非難は甘んじて受けることとして、この形状の固定金具を使う計算尺はHEMMIでは工業高校生徒用のHEMMI NO.254系統のみNO.254Wまでの使用だと思うんですけど、いかがでしょう?NO.254WNになると普通の両面尺の固定金具となりますが、なぜこのような特殊な固定金具が一部の計算尺でのみ使われたのかがわかりません。外国製の両面計算尺は上下の固定尺が同寸のこのタイプの固定金具を使う計算尺が多いのですが、なぜ日本では敬遠されたのでしょう?HEMMI No.254WはLL尺まで備えていて、意欲のある工業高校生が計算尺検定の1級を取るためにも使用できる高級学生用計算尺なのに対して、このRelay No.252はLL尺をすっぱり省略していますから、さながらHEMMIのNo.250相当の計算尺なんですね。2つを良く比べてみると尺の配置も殆ど同じで、あえて相違点を捜すと滑尺裏面がNo.250のほうが「B,TI2,TI1,SI」の配置に対してNo.252のほうは「B,T1,T2,ST,S」で尺種類が1つ増えているだけの違いでしかありません。但し、HEMMI No.250がCF尺DF尺が√10切断ずらし系なのにRelay No.252はなぜかπ切断ずらし系で「技術用にも使用可」を強調しているという違いはありますが、始めにヘンミありきで、対抗してNo.252を作ったということがミエミエです。さら極めつけは本体幅が一緒なので、なんとヘンミの250用のカーソルがそのまま装着することが可能です(笑)もっとも250用のカーソルはオフサイズなので入手するのが大変でしょうが。まあこの頃の三愛計器はまだまだ「ヘンミの二番煎じ」的なことしか出来なかったということでしょう。さらにケースもいままで見たこともなかった緑色1色の皮もどきの貼り箱で、30年代のヘンミ計算尺の箱に殆どそっくり(^_^;) しかし、ヘンミは計算尺を中箱に入れるとカーソルがはみ出しますが、リレーの中箱はカーソル部分まで本体がすっぽり収まるのが違っています。
 例によって固定尺とカーソルのネジを外してバラバラにし、酸化珪素粒子入りのサビ取りペーストで磨くことにしますが、本体はきれいになってもリコー系両面計算尺の致命的欠点で、カーソルグラスがプラスチック板のために深い擦り傷は消すことが出来ません。今度ラッピングコンパウンドで気長に磨くことにしますがカーソルグラス自体が分厚い為に、机上に置いたままカーソルを左右に動かせる配慮から固定金具の突起も大きく、指で握った感触が悪すぎ。まるで仏像の螺髪を触っているような(笑)それにプラスチック故かカーソル線が太いのも気になります。まあ誉めるべき点はネジの加工精度が抜群で、このあたりはリコー三愛グループでカメラの生産をしていた為、大田区内の優秀な下請け工場から精度の高い品物が入っていたためでしょう。刻印はI.Sですから昭和35年佐賀工場製でしょうか?ちなみに昔14年ほど勤めていた会社の社長の実家が大田区内でダンボール工場を経営していて、20年代30年代にかけてリコー本社にもリコーにネジを収めている会社にもダンポールなどの梱包資材を納品していたそうです。ダンポールを納品しに行くとリコーの部長にリコーの時計を始めとするリコー製品を買わされて断るに断れなくて困ったとか(^_^;) 計算尺を買わされたという話は聞きませんでしたが。
 その後リコーに社名が変わるまでの三愛計器の計算尺はとかくヘンミの亜流でオリジナリティが感じられませんでしたが、リコーに変わってからの製品はヘンミに似ていながらも少しだけ進歩した味のある計算尺を生産していきます、惜しむべくは機械、電気、電子系計算尺を生産しながら、その他の専門職に特化した計算尺を生産しなかったことでしょうね。それだけ市場占有規模が小さかったということでしょうけど。
relay252
RELAY No.252の表面拡大画像はこちら
RELAY No.252の裏面拡大画像はこちら

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