JL8コール再免許率と2mの活性化
北海道の現行割当プリフィックス「JL8」コールですが、ちょうど半分の割当を超えたところであたまの方が5年の局免期限を迎え、今年の6月から再免許の発給が始まりました。11月までにJL8AAAからJL8AZZまでのサフィックスAのコールがすべて局免期限を迎えたために、はたして免許状をうけて5年経って再免許の申請がどれくらいの割合で行われるのか全676局を調査してみました。それによると、全676局中で再免許の申請を出したのは322局です。再免許申請率にして約47.6%という数字になり、5年にして半分以上の局が再免許を申請せずに「廃局」に至ったことがわかると思います。
JARLはここ半年の会員数の推移と3アマ講習などの盛況ぶりを見て「JARL会員減少には歯止めが掛かった」と判断して一定数以下になった地方支部の統合案を突然撤回しました。12月の上級試験の受験者数を見てもその思いを更に強くしたと思います。ところが現実には開局5年の局免喪失率が5割を超える現状をJARLの幹部はどう分析しているのでしょうか?
過去何度も書いてきたことですが、せっかく4アマ養成講習で免許を取ってハンディ機もしくはモービル機の144/430FM2波で開局しても、トラック同士のお声掛け以外に今やバンド中で今やアマチュア局のCQの声も掛からず、新規開局者は声を出すこともなく5年の免許期限を迎えて廃局というケースが多いと思われます。その新規開局者に対して、いかにフォローするかを考えなければいけないはずなんですが、それに対するガイドラインはまったく示されておりません。
4アマ養成講習で大量に従免所有者を生み出してきながら「廃局数に新規開局数が追いつかない」現状は、新規開局者に対するアフターフォローをまったく考えずに放置しておいたことが原因です。30年前であれば、同年代の無線仲間のようなものが出来て、その中での情報交換を通じ、またローカルOMなどの指導もあり、そこから自己努力で育ってゆくニューカマーが多かったのですが、今や技術指導にも優れるようなローカルOM氏はとっくに無線で電波を出すこと止め、未だにメンコ集めに精を出すコンプライアンスのカケラもない電話級オーバーパワー局の7メガ電話馬鹿OMだけが相変わらずアクティブで、無線の興味による自己訓練が本分のアマチュアのニューカマーは、世代的にも「与えられなければ何も出来ない」マニュアル世代となり、何かしてもらわないと自分から電波を出すこともなくそのまま5年で廃局に至るというパターンが出来上がってしまいました。
かなり活動的な地方支部にあってはこのニューカマー対策の必要性に気がつき、「2mで毎晩、誰かがCQを出してニューカマーの相手になり、ニューカマーが電波を出せるような体制を作る」という対策を立案した支部もあります。当方でも「2m活性化の提言」と称して、支部総会で同様の内容をぶちあげましたが、まだまだ具体的な活動が取れずにそのままになっておりますが、ニューカマーの中には将来的に地域の中核になるアクティブなハムになる原石が多数含まれているはずですので、それらの人たちを「相手がいないから5年で廃局」に追い込まないように、JARL本部が具体的に何も出来ないのだったら、地方支部が積極的に「2mの活性化策」を考えて実行していかなければいけません。とりあえず、12支完成の人が多くなり、ここ2年ばかり全くCQの声が出なくなった「ニューイヤーパーティ」で2mでCQを出して貰えるように、地元クラブのメンバーにお願いしてほしいと会長のSさんにお願いしておきましたが。また、ニューカマー局に参加してもらえるような定期的なロールコール実施なども検討課題でしょう。
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Comments
恐ろしいお話。
昨年の秋口、近くで移動運用を出来る場所が無いか車で走り回って探したら、在りました。寂れた神社の砂利敷きの駐車場。比較的広いし、殆ど訪れる人も見当たらないので、隅っこで2mの八木アンテナ立ててCQ遣るくらい誰の迷惑にもなりそうにありません。おまけに、中央アルプス経ヶ岳が真正面に見えるので、2mの反射の実験にも良さそうです。早速、帰宅して2m八木アンテナとリグを持って来てCQを小一時間ばかり遣りました。
そんな事はすっかり忘れていた昨晩、ローカルの局と2mで繋がったので、良い移動場所が見つかったと言うと、あの御社は、六道地蔵尊と言って、亡くなった人と交信する所で、日本にも数箇所しかない有名な所だという話。たまげました。言われてみれば、田んぼの中にそこだけ鬱蒼と松林になっていて、DPのワイヤを引っ掛けるには良さそうな枝がそこかしこには在るのですが、何処となく薄気味悪い印象は持っていたのです。駐車場は、オープンで囲いも何も無く、開けているので良いのですが。
いやぁ、あんな所に夜160mのアンテナ張りに行かなくて良かった。亡くなった人からのコールバックが在ったら、腰を抜かす所でした。
Posted by: JJ0KTX | January 12, 2006 12:29 AM
地方の2mと言うのは、こう言っては申し訳ないですが、宮崎県串間市に在る幸島のサルの社会のように、独自の掟が在るようですね。ニューカマーがそれを知らずに遣っていると、そのうち相手にされなくなってしまう。それと、2mだと、交信範囲が比較的ローカルなので、ローカルなお仲間が出来てしまうというのは、自然の成り行きといえば自然の成り行きですね。その辺りのつけでしょうか、こちらの2mは、お通夜状態ですよ。バンドをスキャンすると、皮肉でもなんでもなく、チーーンという音が聞こえて来そうです。
暖かくなったら、個人的に2mFMの運用デモ会なんか計画してみますかね。電話のNYPのコールが聞こえたのは2局でした。CWのNYPコールに応答が在ったのは、県外局のみでした。やれやれ。
Posted by: JJ0KTX | January 10, 2006 02:11 AM
どこぞの支部でも、「ニューイヤーパーティ」について同様に2mで参加するような呼びかけがあったようです。OM各局が積極的に2mでCQを出して下さるのはとても良い事だと思います。
局免が届いてすぐにCQ出すなど、普通の人間にはできません。ドキドキぢながらCQに応答するのが精一杯です(笑)。
実は「ニューイヤーパーティ」には参加するつもりはありませんでしたが、活性化の為にも2mで参加するかなぁと今考えています。
Posted by: lgw | December 20, 2005 12:48 PM
私もめんこ集めをやっていますがCWがメインです。1kW免許で充分なのでオーバーパワーはしません。2メーターのリグは床に転がっています。お仲間としか交信しないような雰囲気を感じて現在は聴く事もありません。ニューカマーならまして声をかけにくいかもしれません。DXやっているハムに対する偏見も同じなのかな。私はラグチューも好きですし新市になったため束になって呼ばれた場合は根気が続く限りサービスしています。NYPは殆どやったことが無いですが来年はお説に従って2mでやってみます。
Posted by: 老ハム | December 17, 2005 04:58 PM