FRS,GMRS 再び…
某全国紙地方版の記事によると、北海道総合通信局が主なスキー場で外国製違法トランシーバのGRS・GMRSの使用状況をチェックしたようです。12月の新聞報道でも道内主要都市で交通の誘導などに使用していたFRS・GMRS使用者を特定し、使用しないように「指導」をおこなった旨の記事が掲載されましたが、実際に1月には札幌で行われた大倉山のジャンプ大会の中継波にこれら違法トランシーバの電波が混信して業務に支障を来しそうになったという報告が総通局になされたということでした。
総通局が札幌や倶知安町のスキー場での探査を行ったところ、英語・中国語での会話が多数確認され、外国人観光客がこれらのトランシーバを日本国内では違法であるという認識がなく、そのまま国内に持ち込み使用してきたものであるらしく、総通局では外国人観光客に倶知安町のホームページや観光協会などを通じて「日本国内では使用できない」ことを周知徹底させるつもりのようです。また、これからも北海道総通局はFRS・GMRSの探査と摘発を強化していくようですし、2月には道内各無線ショップに抜き打ちで査察が入り、FRS・GMRSの店頭展示が行われていないかどうかの調査もぬかりなく行われているようなので、他の総合通信局も北海道総合通信局を見習って早々にFRS・GMRS対策を強化していってもらいたいと思いますが、それにしてもやはり国内の流通はその殆どがインターネットによる入手ですから、大元のネット管理者が「違法品を法律知識のない第三者に周旋する手助け」にならないよう、違法品のネット掲載削除などの対策を早急に進めるべきだと思います。
ところで、この外国製違法トランシーバを国内で違法に使用し、使用しないように総通局から指導を受けた人は一様に「最初は特定小電力機を使用していたが、途中で交信が切れるのと、通話距離が短かすぎて不便なために、電波が良く飛ぶ外国製トランシーバをネットで購入して使っていた。違法という意識はまったくなかった」と言っているようですが、このFRS・GMRSはあの国土が広くて人口密度が少ないアメリカ国内で使用するにあたり、お互いに混信することが少ないであろう許容範囲で出力が定められた規格です。また、GMRSは米国国内でも使用に当たっては日本の旧市民ラジオなみに登録が必要だということで、無秩序に使用できる物ではありません。日本の特定小電力機は個人的には50mWくらいにしても良さそうだとは思いますが、国土が狭くて人口が集中する日本国内で数少ないチャンネルを多くの人が同時に使えるようにするための規格です。「交信が連続3分で途切れる・電波が遠くまで飛ばない」は意味があってのことですから、違法性もさることながら、それを短絡的に「大出力の外国製に換える」ことがどういうことなのかよく考えてみましょう。
同じレベルで論じられるかどうかはわかりませんが、電波検問強化で申請され許可が与えられていない無線機の使用が摘発され、3アマを講習会で取得して50W機の変更申請を出す運送業関係者が一気に増えましたが、コールサインを言わない「宜しくですよ〜」通信も限りあるチャンネルの中で一気にQRO化が進んだために、いままで電波が届かなかった範囲同士で混信しあうようになり、違法CBのチャンネル争いや反目と同じようにトラブルを起こし、リニアを積んで一気に潰しあいが起こるのではないかと想像するんですが、どうでしょうね。それでなくとも土曜に山の上からしばらく誰も使ってないチャンネルで「チェック」を入れると、どこからともなく窓番と称するのが「つかってるよ〜」と出てきて、知り合い以外に特定チャンネルを使わせず、まったくCQが出せるチャンネルがないくらいですから、バンドプランでF3Eの使えない周波数を含めて特定のチャンネルがけしからん事に運送業仲良しグループの独占チャンネル化していることは確かです。出力の最低ラインが実質的に20Wから50Wにシフトすることにより、この周波数を使っている地域の違う集団同士がお互いに更なる違法な大出力で潰し合うようになると、アマチュア無線なのに違法CBのような事になるのでしょうか?そういえば2mではないけど「7,071」とか特定周波数のプレート掲げて走っているトラックは近所に多いような。さすがに最近は電波検問のせいか「4」の看板を晒して走っているトラックは見ませんが(^_^;)
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