計算尺登場のCM
「茶柱が立った」
「四つ葉のクローバー見つけた」
「さっきは虹も出た」
「カツ丼食った、ふふ」
「あとは終業時間を待つだけだ」
という台詞だけでは、おそらく何のことだかさっぱりわからないと思いますが、ここ8エリア北海道にあってはもう1年も続いているパチンコ大王グループのCMなんです。このCM、アメリカの古いモノクロムービーに関係ない台詞を当てたもので、こういうCMの手法は昔PARCOあたりでよく使われたのではないかと。どこか計算尺と関係するかというと、この中に出ているオールバックのアメリカ人のおっさんが、実は最初から最後まで計算尺を操って、数値を計算したり、ノートに計算した数値を書き込んだりという映像に冒頭の台詞をアテレコしたもの。それで、北海道では何でも聞きたがりの小学生が母親に「あのおじさんか持っているものはなあに?」って聞くのですが、母親世代がすでに計算尺なんか見たことも触ったことも話にも聞いたことがないので、「あのおじさんは物差しで何かの長さを測ってノートに書き込んでいるのよ」なんて知ったかぶりの受け答えをするか、「そんなくだらないこと聞かないでさっさと学校の勉強なさい」と子供をしかりつけるかどうかはわかりませんが、ローカルの某OMは孫に聞かれて「あれは計算尺と計算道具で、おじいさんも昔、仕事でさんざん使った」と教え、机の引き出しの奥から30年以上使ってない計算尺を引っ張り出して孫に見せたんだそうな。そしてうろ覚えながらも実際にかけ算わり算をやってみせて「おじいちゃん、すごい」と言われたかどうかは聞き逃しましたが、北海道の誰もがあの「茶柱が立った」のCMは見ているはずなので、これから小学生の間に「おじいちゃんから貰った計算尺」を持っている子がクラスで「茶柱が立った…」と、計算尺を持って神妙な顔をし、おどけて見せて人気者になれるかどうかは、当方はわかりません(笑)しかし、「計算尺」を説明するのに「茶柱が立ったのCMで…」っていえば、誰もが「ああそういえば」って反応があるくらいですから、CM映像の影響は恐ろしい(^_^;)
ところで、あのCM素材はどんな映画から引っぱってきたのでしょうね?計算尺が登場する映画といえば、殆ど計算尺コレクターのチェックがはいっていると思いますが、これはまったくのノーマーク。しかも使っている計算尺が外国製計算尺ではなく明らかにヘンミの両面計算尺です。さすがにタイプとPOSTのマークは映像からはわかりませんでしたが、両面計算尺の表を使って計算しているようでしたので、特殊用途の両面尺で特殊な関数の係わる計算をしているわけでは無さそうです。とは言っても演技ですから計算をしているふりなんでしょうが、ちゃんとまともに、しかもかっこよく使っているのはさすがにアクターですな(笑)
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Comments
7L1BOEさん、
このCMご存じでしたか。
今、景気の悪い北海道で常にCMスポンサーでいられるのはサラ金とパチンコ屋さんだけですから、他地域と違ってパチンコ屋のCMが鼻につくのは仕方がないのです。
当方も北の某国に資金が流れるのもつまらないのでパチンコはしませんが(笑)
んでこの映像ですが、実はこのシーンの後に計算尺氏が背後からアマゾンの半魚人とかミイラ男なんかに襲われるようなC級ホラー映画の一部ではないかと想像してしまったりします。真相は「わからない」ほうが楽しいでしょ(^_^;)
Posted by: じぇいかん | March 27, 2006 12:20 PM
はじめまして、じぇいかんさん
去年、14年勤めてた仕事をやってられん!!と辞めて函館に住んでたときにこのCM見ましたね。
結構好きでしたよこのCM。この映像本当に古いのでしょうか?新しく撮って古く見せてるだけなのかとも思いましたが、映画なのでしょうか?
でも自分は基本的にギャンブルをやんないので、函館のパチンコ屋のCMの多さには、少々驚きと戸惑いがありましたね。
Posted by: 7L1BOE | March 26, 2006 12:02 PM