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May 02, 2006

アメリカンニューシネマな事件

 「4月30日、茨城の土浦市で浴場の2階の屋根に登って女湯をのぞき見していた男が、浴場主に発見され、逃走するも300メートルほど追跡されて、近くの橋の欄干を乗り越え、川に飛び込み、30分後に救急隊に救助されるも病院で死亡が確認された…。」
 う〜む、何とアメリカン・ニューシネマなストーリー展開でしょう(笑)
 きっと大槻ケンヂもそう思ったに違いない。
 アメリカがベトナム戦争の泥沼に突入し、先行きが見えない頃に作られた「アメリカン・ニューシネマ」と呼ばれる暗い青春映画は、「やったぜ!」とはしゃいでいる直後に突然主人公が死んでしまわないと済まない結末の映画で、「明日に向かって撃て」「イージーライダー」「真夜中のカウボーイ」なんちゅうのが代表か? ストーリーの落ちがつかないので、主人公達を突然死させて話の落ちをつける手法が特徴的でして「ダーティメリーのクレージーラリー」なんていうのは、警察と追跡ごっごをやっていて、ついに警察をまいてしまい「やった!」なんてはしゃいでいるところで踏切で貨物列車に突っ込んでしまい衝突炎上、そこで終わってしまうなんていう映画でしたが、それを見たときには「アメリカの機関車は丈夫だなぁ」と思ってしまったのが鉄道マニアだった証拠(^_^;)
 さて、この水死出馬亀男の身元が確認されたかどうかの事後報道ははいっておらず、10代後半から20代半ばまでの年格好で身長170センチということしかわかりません。どういう人生を送って来たかはわかりませんが、女湯丸見えのポジションから心おきなく女湯をのぞき「やった!」と思った直後に浴場主に発見され逃走、300メートル逃げたところで逃げ切れないと思ったのか橋の欄干から川の中にダイブ。これで逃げ切る目論見がそのまま死んでしまったというバカバカしくてあほらしい死に様が、正にアメリカン・ニューシネマ的な展開です(笑)
 以前、権藤監督の横浜ベイスターズが優勝したとき、道頓堀ダイブのマネじゃありませんが酔った勢いで横浜の運河に飛び込むベイスターズファンがたくさん出て、その中の1人が水死し未だに身元不明なんだそうで。数十年ぶりのベイスターズ優勝で「やった!」とはしゃいでしこたま酒を飲み、気が大きくなって自分も運河に飛び込んだら死んでしまったという無意味でアホらしい死。さらに死んでも誰も困る者もいないのか、捜してももらえないという展開。これもまさしく「アメリカン・ニューシネマ」な人生じゃないかと大槻ケンヂが書いてましたけどね(笑)
 三河島事故における犠牲者の中で、今でも身元が判明しない人が1人います。戦後の混乱期で死亡扱いになっていたり、さらには周辺国から密入国し裏の商売もしくは工作活動に携わっていたのかもしれませんが、それは今となってはまったくの謎。聞いた話によるとこの身元不明遺体ナンバー88号氏は、同じ事故で亡くなった他人の服を上から下まで身につけており、第一の事故で亡くなった服の持ち主を見てラッキーと思い、混乱に乗じて服をはぎ取って身につけた途端に対向電車が突っ込んできて、その瞬間に再度の衝突で命を落としていたとすれば、これもまさしく「アメリカン・ニューシネマ」な無意味でアホらしい死だったのかもと言いつつ、三河島事故の時にはアメリカン・ニューシネマなんざ、まだ無かったね(^_^;)

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Comments

>橋の欄干を乗り越え、川に飛び込み
自業自得です。

Posted by: 等々力渓谷 | May 03, 2006 04:04 PM

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