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December 20, 2006

RICOH No.505 5インチポケット計算尺

 新たな計算尺を入手するのも久しぶりになります。というのも函館の某氏の戦前片面計算尺によってオク上は賑わいましたが、自分に手が出そうな物にはなかなか遭遇しなかった為でした。他にはイソメ式計算尺という円形換算尺がアンテナに引っかかったことがあったのですが、油断していたら戦前ものコレクターで計算尺には関係ない人に攫われてしまいました。そんなこんなで久しぶりに入手したのがこのRICOHの5インチポケット尺で、ほぼ相場の希望落札価格が付いていたために希望落札額で入手したものです。このRICOHのマンハイム尺No.505はRELAY時代のものを含めて意外に出品数が少なく、いままで出た数点もすべて皮ケースが欠品だったということも入手の動機となりました。このRICOH No.505は言うなればHEMMIのNo.34RKのコピー商品と言ってもいいくらいのもので、RELAY計算尺の輸出が増え始めた昭和20年代後半から存在するこの手の計算尺は、相手先の要求によってこのような節操のない丸コピーが多いような感じです。さらにHEMMIのNo.34RKと比べると裏の補助線窓が一つだけに省略され、コストダウンされているためにHEMMIよりも値段が少々安いのが取り得だけかと感じさせる計算尺でした。後のRELAY/RICOHはHEMMIに比べても面白い計算尺を発売しているのですが、いくらRICOH計算尺好きの当方でも、RELAY時代の計算尺の殆どは30年代初めまでHEMMIの亜流の域を出なかったといわれてもまったく否定のしようがありません(^_^;)
 あの何とも言えない緑色の皮ケースが付属していなかったらおそらくスルーしてしまったNo.505ですが、実はこないだ入手した√10切断5インチ尺のNo.512と兄弟尺と言えるかも知れません。No.512が表DF,[CF,CI,C]D,A、裏S,L,Tに対して、No.505は表A,[B,CI,C]D,K、裏S,L,Tになっています。尺種類としては512が√10切断系尺、505がABCDのマンハイム系尺となりますが、表6尺のデザインはこの2本を普通の人が見たら同じ計算尺にされてしまうかもしれません。
 届いたNo.505はRS-11刻印ですから昭和44年の11月製となります。うちにはこのRS-11刻印のRICOH製計算尺がもう一本有り、それは宮崎からちょうど1年前に入手したRICOHの学生用両面尺のNo.1051Sでした。このNo.505は皮ケースに入れられておそらく三十年以上も放置されてきたからか、古い計算尺に良くありがちな裏のアルミ盤の下固定尺との境目が腐食し始めていました。この計算尺のカーソル線は「黒」でした。オリジナル状態で黒だったのかは判然としませんが、過去の例からすると昭和49年製の未開封品だったRICOH No.116のカーソル線が黒で入れられていたために、このNo.505の黒カーソル線もオリジナルだったかもしれません。緑の皮ケースは毛穴の荒い材質からすると豚皮だということがわかり、そのチープなクオリティを少しでも上げようとして緑の染色というかペイントのようなものをかけたのではないかと想像します。同種の40年代HEMMI5インチポケット尺の皮ケースと比べても一段とチープな感じは拭い切れません(笑)
 RICOHのNo.505は、RELAYのNo.505時代にはなぜか無かったCマークが加わったくらいで、これといって何か差別化する特徴というものもありませんが、このRS-11刻印のものはCI尺C尺D尺の2未満の部分に刻印されている数字の前にピリオドが打たれていて1.2〜1.9であることを明確にしているということが特徴でしょうか。このピリオド付の数字は、RELAY時代はおろかRICOHに入ってからも打たれてこなかったので、No.505でも後期になって付けられた相違点なのかもしれません。
Ricoh505
上:RICOH NO.505 下:RELAY No.512

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