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September 21, 2007

戦前型HEMMI No.32 4"計算尺

 この計算尺はたまたま同じ市内から落札した戦前のHEMMI No.32です。オクで市内から品物をそれとは知らずに落札したのは初めてでしたが、相手の方も偶然にも市内の者に出品物が落札されたのは初めてだということでした。戦前より市内で使用された計算尺だとするとおそらく某製紙工場関係者の持ち物だったのでしょう。
 このガラスのレンズカーソルがはまったHEMMIのNo.32は戦後のものと比べると表面にCI尺がないA,B,C,D,の4尺を持つシンプルなマンハイム型4"ポケット尺で、戦後のNo.32がNo.50のポケット版といわれるのに対して戦前のNo.32はNo.1/1のポケット版レンズカーソル付だと思ってました。
No.32はレンズカーソルが付いているかそうではないかの違いで本体はNo.30と共通ですが、昭和一桁台の物は10インチ片面尺同様に表面のセル剥がれ止めのためか固定尺と滑尺の左右に計6個の鋲が打ってあり、その後滑尺の鋲だけ無くなり固定尺4個の鋲の物を経て昭和2桁の時代になるとセルの接着法が改良され鋲止めが無くなります。また、裏のアルミ板に"SUN"の商標や企業名が「打ち抜き」されたものが初期のNo.30およびNo.32に存在し、コレクターズアイテムの一つになっています。逸見次郎の個人商店時代であるJ.HEMMI時代には5インチの計算尺は早くから作られていたものの4インチポケット尺はかなりの後発で、CI尺が加わった10インチ計算尺、いわゆる大正十五年型計算尺の発売と同時期のNo.14のレンズカーソル版No.16のリニューアルモデルがNo.32のようです。 
 届いた戦前型 No.32はMADE IN JAPAN付きの"SUN"HEMMI ですからたぶん開戦前の製品でしょう。糸が崩壊しかけた皮ケースに入っていましたが、この時代のものにしては裏のアルミ板の腐食も殆ど無いのはやはり湿気の少ない北の町で保管され続けたからでしょうか。昭和30年代のガラスレンズカーソル付NO.32と比べると、CI尺が無いのはもちろんですが、πマークが釣り針型のJ足で、Cゲージがありません。1から2までの小数点一桁にすべて数字がふってあります。また上部のスケールはインチで、下部にはメトリックのスケールが両方ともあります。滑尺裏は双方ともS,L,T,の3尺ですが、戦前のNo.32のT尺は20度から35度までは1/10度で刻んでありますが、30年代のNo.32は1/3度刻みです。戦前No.32のカーソルはOCCUPIED JAPANマークが付いていましたが、これはおそらく戦後になってから交換されたのでしょう。
Hemmi_no32
 上が戦前型、下が昭和38年製造ガラスレンズカーソル付きの前期型です
 HEMMI No.32戦前型表面拡大画像はこちら
 HEMMI No.32戦前型裏面拡大画像はこちら

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