ライカ仲間?
支部長の介添役ということで、泊まりがけで函館行きということになり、久しぶりに防湿庫からカメラを取り出しました。最近はどこの集まりでもデジタルカメラばかりで、当方も普段は携帯電話の3メガピクセルデジカメで事足りるのですが、今回は無線趣味人の集まりということで「どんなカメラを持ち出すか」悩んでしましました。こういうときにはSLRなんかよりも知らない人間から見ると「得体の知れない古いカメラ」に見えて、知っている人間には思わず手に取りたくなるようなカメラの方が会話が進みそうです。「スピグラ」じゃこけおどしには最適なのですが、業務用のカメラだし手持ちのシートフイルムはかなり前に期限が切れた物しか残っていません。おまけに重くてとても大荷物を持ち込む気にならず、けっきょくライカのIIIGにズミクロンのスクリューマウント35/F2.0とこれもスクリューマウントのエルマリート90/F2.8に誰かにもらった期限切れだけどずっと冷蔵庫保管だったアグファのVISTAを詰めて函館に出掛けました。
しかし、以前は底蓋ライカのフイルム装填というと鋏付きのスイスアーミーナイフを持ち歩き、新しいフイルムはリーダー部分を10センチ切らなければうまく装填できないので、必ず鋏でリーダー部分を切り取る儀式が必要だったのですが、今回初めて圧板にテレホンカードを差し込んでフイルムガイドレールに引っかからないようにフイルム装填してみました。今までの苦労は何だったのでしょう。この技は10年前には聞いて知っていましたが、今回初めてやってみたということは、10年間一度もフイルムを入れていなかったという証拠です(^_^;) テレホンカードはCO-COの皮ハーフケースとカメラの間に納めることが出来ますので、いざというときに無くすこともなく、また空港でいくら小型とはいえ警備員とスイスアーミーナイフで揉めることもありません。しかし昔は底蓋ライカやニコンFに何秒でフイルム装填できるか「まじめに練習」したもんです。回転式コルトシングルアクションアーミーに空薬莢を抜いて何秒で実包を6発装填できるかの秒数を競うのと同じノリですね(笑)
同じテーブルにいた石狩のM支部長はデジタルのSLRでしたがU監査長が商売柄フイルムSLRのα8でした。うちの支部長に食べ物を取り、ちょっと目を離した隙にIIIGはテーブルの上から消え去り、M支部長の手に渡ってさっそくライカ蘊蓄話です(笑)当方実質的にカメラ蒐集から足を洗って10年以上経つので銀塩フイルムカメラ撤退騒動のときの状況は全然知りません。気が付いたら銀塩フイルムカメラが売り場から無くなり、業務用の中版カメラまで撤退が相次ぎ、当方もGSW-690がダメになったらどうしようかと考えることもありますが、GSW-690自体12年ほどフイルムが入っていない計算になります(^_^;)
ところが、その会場で当方以外に唯一ライカのフイルムカメラをぶら下げてきたのが韓国はKARL釜山支部の支部長の金さんです。同じ金姓で、さすがにバルナック型とR型との違いはありますが、付いているレンズも単焦点35ミリのズミクロン35/F2.0で同一、おまけに身につけているDUNHILLのベルトまで同じとは恐れ入りました(笑)当方、ライカのR型というとライカフレックス以外にはまったく機械としての興味が無く、近年のR型は見た目で何型とわからないのですが、たぶんREのような感じがしました。銀色のR型でしたが…。当方のM型時代の35/F2.0ズミクロンですが、これも散々使ったM3用のメガネ付35/F2.0よりカラーの発色やコントラストなどがおとなしい気がします。いくら冷蔵庫保管とはいえアグファフォト以前のアグファゲバルト時代の期限切れVISTAでは本来の発色は望むべくもないのでしょうが。
帰った翌日、近所のショッピングセンターなどに併設されたミニラボを捜すもここ2年くらいのうちにどこもかしこも撤退。40分仕上げで簡単に請け負ってくれるところが見当たりません。そのため少し離れたところの昔からの写真店に依頼して2時間ほどで出来上がりました。写真店にDPEが持ち込まれず、ショッピングセンターのミニラボ流行だったのですが、結局いくらデジカメプリントを前面に押し出しても商売が成り立たず撤退。残ったのは細々と商売を続ける昔からの写真店だったりするのですから皮肉な物です。
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