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March 16, 2008

HEMMI No.P267構造設計用計算尺

 HEMMI No.P267構造設計用計算尺はNo.P270大気汚染用計算尺と同時期の昭和45年後半から製造された計算尺で、一連の塩化ビニール素材プラ製計算尺同様に山梨の技研系列で製造された計算尺です。計算尺末期になってからの発売だけに滑尺が薄いブルーに染められた計算尺です。ベースはVECTLOGのNo.P253より幅広で、滑尺がブルーになったNo.P261の後期型と共通のようです。内容としては鉄骨を使用した梁に関する計算でひんぱんに取り扱われる、2乗、3乗、4乗を含む計算を簡単かつ精密に行うため2√、3√、4√尺を備えているのが他の計算尺にない特徴で、それによって梁や柱が分布荷重や集中荷重を受けるときの曲げモーメント、たわみ、断面二次モーメント、断面係数などを連続計算でしかも精密に求めることが出来、その他にも4種類のλ尺により、梁や柱がさまざまな状況で集中荷重や梯形分布荷重を受ける場合の曲げモーメント、固定端モーメント、たわみを求める操作が簡単に出来、さらにσ(unif.)尺により、鋼材単純梁が等分布加重をうける場合のたわみ計算がわずか三操作で求められるなどの計算機能をそなえるようですが、土木建築に関してはまったくの門外漢の当方にはその理屈を解説するべき知識がありません(^_^;) 
 しかし、こういう計算が有効桁3桁の計算で成り立つのも不思議ですが、内藤多仲博士がHEMMIの8インチ学生尺No.26401本で東京タワーその他の鉄塔を設計したのは史実ですからそういうものなのでしょう。もちろん一部はバーローの数表や丸善対数表などを使って補足していたのでしょうが、このNo.P267発売当時は電卓及びコンピュータが計算尺と対数表を設計現場から駆逐しつつある過程にあったようで、わざわざ説明書に「最近、コンピュータや電子式卓上計算機などの進歩、普及はめざましいばかりです。ややもすると計算尺は軽視されがちですが、計算尺にはそれなりの長所があります。とくに、構造設計の場合は、計算尺の精度で十分であることと、ファクターとファクターの乗除計算をする場合が多いので、計算尺が非常に適当しています。コンピュータと共にご愛用下さい」と書かれており、当時すでに構造設計計算の主役がコンピュータに取って代わられてしまった状況を肯定しているような一文です。しかし、長年にわたるコンピューター化の弊害で、現場では頭で理論は判っていても構造計算があまりにもコンピューターに依存しすぎ、入力ミスによりとんでもない数値をはじき出してもその数値がおかしいと気が付かないような設計者が増えているんだそうな。そのために耐震強度偽装問題のような「明らかに悪意のある改ざん」そのものさえすぐには見抜けない原因の一つだと言っている人もいます。
 さて、HEMMI No.P267は40年代も半ば過ぎに発売された計算尺でもあり、北米でもヘンミ計算尺の有力代理店が廃業したり取扱を止めた頃の計算尺ですから、どうやら国外に輸出された様子がないような計算尺です。当時すでに小ロットの計算尺を輸出するため、わざわざ建設関係の特殊な英語を調べて英文説明書を作成する余力も無かったこともあるのでしょうが、国内専用だけに生産数も非常に少ないようです。世界的にもあまり知られていない特殊用途の計算尺ゆえか、一部の海外計算尺コレクターには人気のあるものらしく、オクに出品されても海外流出するケースの多い計算尺の一つです。国内でもすでに計算尺の需要は学生のみという状況になりつつあり、大手ゼネコンでもすでに何年も前から構造計算にはIBMの汎用コンピュータが使用されていたため、すでにこの手の特殊用途の計算尺はさほど売れなかったらしく、10年ほど前まではヘンミに発注すると普通に入手できた両面計算尺の一つのようです。売れなかった計算尺故に、確率は少ないながらもまだまだ地方都市の小さい文具店からデッドストックで眠っている可能性も残っているようです。今回もそのような経緯で出品されたもののようです。
 都内武蔵野のある小都市から届いたNo.P267は「UL」刻印ですから昭和45年12月の生産で、おそらくは発売当初の時期の製造だと思われます。同時期に製造されたP253 SPECIALやP270などと同様に角が丸い青蓋プラケース入りで、ケースの端に型式名入りのシールが貼られるタイプです。そもそも年に何本もオクに出品される計算尺ではありませんが、今年になって続けざまに未開封が2本出たことが幸いし、今回はほぼ元値に近い価格で入手できました。ビニールは開封されていましたが未使用品です。説明書は7109ですから翌年の発行ですが、外箱に印刷されている定価は発売当初の4,000円となっています。間もなくコスト上昇により定価が4,800円に値上げされました。そういえばこのNo.P267は表面の一般乗除計算で使用されるCF,DF尺は√10切断ずらし尺となっていますが、これは構造設計計算に電気物理のようにπを含む計算があまりないからでしょうか。
Hemmi_nop267

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March 13, 2008

内田洋行扱いのHEMMI No.2664S-S

Kent 計算尺界のベストセラーHEMMI No.2664SのSPECIAL版であるHEMMI No.2664S-Sに関しては、過去に一度取り上げましたので重複してしまいますが、今回入手したものは全国の学校に教材を納入していた大手商社の内田洋行扱いで「KENT」の刻印が入った、いわゆる「ダブルネーム」物になります。内田洋行は戦前からヘンミ計算尺を取り扱っており、昭和8年当時の商品目録を見ても、教育機関向けに電気用などの特殊計算尺を含めて各種のヘンミ計算尺を用意していたことがわかります。戦後間もない昭和21年にヘンミ計算尺が内田洋行を総代理店として学校関係に対する計算尺の本格的な市場開拓に乗り出し、内田洋行の札幌・東京・大阪の各支店に「計算尺部」を設置し、専任担当者をおいたことから徐々に取扱量が拡大していきます。しかし理化学実験機器から製図用品、学校用什器に至るまで、OEMの「KENT」ブランドを多く見かけますが、計算尺に限っては昭和40年代末期まで「KENT」ブランドのものを見ません。その「KENT」ブランドが付された計算尺も工業高校用の両面計算尺 No.254WNとこのNo.2664S-Sをしか見あたらないような。なぜ昭和40年代も末期になって「KENT」ネームの計算尺が出現したのかはわかりませんが、この当時のNo.2664S-Sは当初の「一般 事務・技術用」ではなく「高校生用」として販売されていたようで、これは富士計算尺の上位機種が殆ど「工業高校生用」となったのと同じ現象です。
 このNo.2664S-Sは昭和30年代中頃の緑箱時代から存在し、当初刻印は「No.2664S SPECIAL」でした。No.2664SにDI尺を加えた特別版No.2664Sで、昭和40年代初期までは「特製 2664S」とされ、No.2664Sの説明書にDI尺の補足説明ペラが一枚付いただけの状態で発売されていたようです。DI尺の追加で全9尺というとRELAY/RICOHのスタンダード片面計算尺No.116の構成と同一です。しかしNo.2664Sに対してDI尺の追加がさほど要求されないためか、No.2664Sの総数に対する存在数が圧倒的に少ない計算尺です。おそらくRELAY/RICOHのNo.116よりもよっぽど製造数が少ない計算尺だとは思うのですが、希少尺というわけではありません。
 さて、2664SにDI尺が加わることによって何の機能が確保されたかですが、D尺上の数値の「逆数」を求めるというだけでなく、我々電気系の計算だとS尺を使った交流のベクトル計算ということになりますが、通常のHEMMI No.2664S系は滑尺裏の三角関数尺が逆尺ですし、順方向にも逆数が振ってありますので、sinもcosも裏側の目安線に合わせて表面のD尺で双方とも直読出来ます。しかし、初期のRELAY/RICOH No.116の滑尺裏の三角関数尺は逆尺ではなく順尺となっており、COSの値を直読する逆数さえ刻んでいませんでした(後のNo.116は逆数が追加)。No.116は裏の目安線に合わせた角度をSINは表面のDI尺で、COSは表面のD尺で読むため、最初から表面にDI尺を追加してHEMMIのNo.2664Sより1尺多い片面尺を作らざるを得なかったのでしょう。どちらが三角関数を含む連続操作に有利なのかはピンと来ませんが、確か日本では滑尺裏の三角関数の逆尺と逆数付加がパテントになっていて、その有効期限が切れるまで他社では三角関数の逆尺と逆数付加を使えなかったという話を聞いたような聞かないような…。しかし、これでなぜRELAY/RICOHのスタンダード片面計算尺のNo.116がHEMMIのNo.2664Sより1尺多くせざるを得なかった理由が何となくわかりました。逆にNo.2664S-Sは滑尺操作の省略さえ厭わなければDI尺の存在は、さほど必要ではないわけです。入手先は横浜市からで、ケースもカーソルも欠品というシロモノで、これが並のNo.2664Sだったらカーソル取りにもならないため、断固スルーしてしまうのでしょうが、「KENT」ネーム刻印という希少価値に対してのみお金を払ったというべきものです。製造刻印は「WC」ですから昭和47年3月、決してトイレを意味するものではありません。手持ちの「SA」刻印・昭和43年1月製造の緑帯ケース入りのNo.2664S-Sと比べますと、末期のNO.2664S同様に下固定尺側面に刻まれていた13-0-13のメトリックゲージがきれいさっぱり消え去りました。No.2664Sにあっては最末期型と末期型ではゲージマークが微妙に異なりましたが、このNo.2664S-Sに関しては47年物と43年物のゲージマークには差がないようです。ただしK尺の数字が47年物の方が微妙に大きいような感じがしますが。 あとこのKENTネームのNo.2664S-SはH刻印までの旧No.2664などの型式名が入っていた裏側下固定尺右端に「48116」というナンバーが黒い刻印で入れられています。製造年とも一致しませんし、何を意味する数字なのか「さっぱりわからない」(笑)もしかして売れ残った47年3月製造のデッドストックNo.2664S-Sが翌年に在庫処分としてKENTの刻印を追加され、「高校生用」の商品として仕立てられたのであれば、わからないことはありませんが(^_^;)
Kent2664ss

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March 12, 2008

HEMMI No.259D 機械技術用計算尺

 すでに1月中のことですが、なんか帳尻合わせの為であるかの如く電気尺No.255Dに引き続き、機械技術用計算尺No.259Dを入手してしまいました。普通だったら最初の方で入手するべき計算尺なのでしょうが、No.260やNo.P261を既に持っていることと、No.259Dはタマ数が豊富な割に落札額がつり上がってしまい(ここ3年間中古30本平均落札相場:何と3,988円也)、躊躇しているうちに125本目の計算尺としての入手になってしまいました。欧米で言うところのフルログログ・デュープレックスで、類似の計算尺というと、同じHEMMIのNo.260やRICOHのNo.1053及びFUJIのNo.1280-Tあたりでしょうか。
 No.259Dの前身、No.259の発売は一連の戦後型計算尺が一気に登場した昭和26年のようで、この年から「H」刻印の昭和32年製造のものまでは、No.255と同様に以降のNo.259やNo.259Dと尺配置が異なる初期型です。No.259は昭和33年製造のものよりLOGLOG尺が表面に移った標準型となります(但し、初期型から標準型へのレイアウト変更はNo.255のほうがNo.259より1年ほど早くおこなわれたような)。No.259標準型は昭和30年代末期にDI尺が加わったNo.259Dにマイナーチェンジします。初期型の箱はスモールロゴの緑貼箱、標準型はラージロゴの緑貼箱、No.259Dのみケースが3種類あり、30年代末から昭和40年までの初期モデルがNo.259と同じラージロゴの緑貼箱、昭和41年から昭和47年前半までが紺帯の入った模様貼箱で昭和47年中期から昭和50年の製造中止までは青蓋の塩ビケースのようです。No.259Dに関しては昭和47年中期以降の青蓋プラケース入りの末期型が意外に少ないようで、文具店などからデッドストックで発掘されるNo.259Dはなぜか紺帯の貼箱に入った物が殆どです。
 No.259Dの尺配置は表面がLL/1,LL/2,LL/3,DF,[CF,CIF,CI,C,]D,LL3,LL2,LL1とずらし尺の切断に違いはあってもNo.254WNあたりと見分けが付かなく、表面だけ見せられると、型番の判別がつかない人がいるかも知れません。裏面はL,K,A,[B,T,S,ST,C,]D,DI,LL0,LL/0です。当然の事ながらDF,CFのずらし尺度はπ切断です。高級技術用とされるNo.260やNo.P261と比べると、これと言った特徴があるわけではありませんが、かえって普遍的で使いやすいのでしょうか。さほど価格差があるわけではないのにNo.260よりNo.259Dのほうが圧倒的に数が多いのは、製造期間の長短だけではなく、こんなところに理由があるのかもしれません。ライバル商品であるRICOHのNo.1053 π切断型と比較すると、表面の尺配置には違いがありませんが、C,D,尺の4から5までの目盛の最小単位がNo.259Dが1/20(0.05)なのに対してNo.1053のほうは1/50(0.02)とより細密です。学生用のNo.254Wは同じ製造年であるのにも係わらず1/20と1/50の両方が存在する不思議な計算尺ですが(笑)裏側は尺配置の違いの他に三角関数尺に違いがあり、No.1053はS,T1,T2,とT尺を45度で2分割していて、84度以上もしくは6度以下ぼ微小角はC,D,尺上のラジアンへの換算ゲージマークを使って計算するやり方なのに対し、No.259Dの方は専用のST尺があり、直読できるようになっています。そのためかNo.259Dの裏側C,D,尺には円の断面積計算の為のCマークの他は度をラジアンに変更するRマークしかありませんが、No.1053のほうはcマークの他に秒・分・度をラジアンに換算するゲージマークの他にπとvマークすら備えています。No.259DのC,D,尺には表面も裏面にもπマークすらありませんが、πを含む計算はCF,DF尺の両末端を利用しろということなのでしょう。計算尺としてどっちが好みかというと、No.1053のπ切断のほうです。なぜかというとNo.259Dに比べるとNo.1053のπ切断型は圧倒的にレアな存在だから(^_^;)
このNo.259Dは埼玉の深谷からですが、深谷といえば一昨年に別の人からラリー用の円盤から大串式体格計まで計算尺を3種類も入手しています。届いたNo.259Dの製造刻印は「WA」ですから昭和47年1月製造で、No.259Dにしてみると割に後期の品物になります。実は以前、たまたま秋田から入手した同じWA刻印のNo.251を所有しています。この年の半ばから青蓋の塩ビ製プラケースですが、1月製造分は紺帯の紙製貼箱は付属していたはずで、そのためプラケースと違いケースが残らなかったのかケースが欠品でした。後期の計算尺の割には程良く使い込まれたものでしたが、さすがに古い時期の計算尺と違い、軽く磨いただけできれいになりました。ケース無し両面尺でしたが、今年になってから仕入れた両面用のレザーケースが空き家だったために、めでたくそこに納まり一件落着。まあ、こういう状況を予測してケースを入手しておいたわけではありません(笑)ちなみのこの別売ケース、出品者が複数組持っていたようで、それが何物か教えてあげたおかげで以後はちゃんと「HEMMI計算尺ケース」として出品されるようになり、出品ごとに値段が高騰して行ったのを見てちょっと「しまった」と思いました。レアな存在でもう一組くらい欲しかったところなんですが、所詮ケースは2コで1,000円以上の金額を払いたくないですもんね(^_^;)
 Hemmi259d

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March 08, 2008

違法中継局摘発の反響

 報道によると道東は中標津の電気店主が電波法違反(総務大臣の免許を受けずに中継無線局を開局)の容疑で北海道総合通信局の告発を受け5日に中標津警察署に逮捕されたとのことです。警察によるとこの店主は1月の上旬から2月の下旬の間、自宅など2カ所にアンテナを建て、受信した民放FM局のラジオ番組を免許不要の無線局が認められている出力の150倍にあたる75,000マイクロボルトで送信した容疑とのことですが、おそらく電波法施行規則第6条の「322MHz以下の電波を使用するものは電界強度が3mの距離で500μV/m以下」の免許不要微弱無線設備基準の150倍ということなのでしょう。 取り調べに対しこの店主は「出力が弱く違法なことはしていない」と容疑を否定しているようですが、数字を突きつけられれば言い逃れは出来ないでしょう。電界強度的にみると、おそらく往年のFMトランスミッタなどの市販品を改造して送信用のアンテナに接続できるようにした無線設備ではなかったのかと想像してしまいますが、ご存じのようにFM放送帯を使用していた旧規格のワイヤレスマイクは昭和61年に10年の移行期間を設けて平成8年5月より使用出来なくなりました。当時のFMワイヤレスマイクはたぶん出力が100mWほどあったのではないかと思いますが、よくマンガ雑誌に広告が載っていた往年の光波無線製カッパマイクを購入してこれをトランスミッタにし、FMラジオをレシーバーにして近所の仲間と無線ごっこをした経験のある人もいるかもしれません。また、SONYあたりのFMトランスミッタをラジカセに繋いで、ミキシングマイク機能を使って誰が聞いているのかもわからないDJ番組を延々とやっていた人もいるかもしれません(笑)けっきょく電波の届く範囲を広げるために高出力化に走り、ある日電管の電波探索に引っかかって警察に踏み込まれた海賊放送局の噂なども昔は耳にしたものです。
 ところが今回のケースはDJヲタの海賊局摘発という色合いとは少々異なり、放送インフラの地方格差という問題から地元では極めて同情的な意見が多く聞かれ、事件報道の後にも翌日に「放送インフラ格差」の問題として新聞に取り上げられるようになりました。首都圏在住者には想像もつかないことだと思いますが、北海道の末端部分では民放FM局はおろか、昼間はNHK以外の民放AM局さえ受信できない場所がまだまだあるのです。このいわゆる「不感地帯」は10年前からまったくその範囲が狭まらず、その原因として札幌に設置された放送局の老朽機器更新と地上デジタル対策に追われて億単位の設備投資が要求される中継局設置が滞っていることによります。20数年前、まだ中標津に線路があったころに一度車で出掛けたことがありますが、中標津周辺ではNHKしかラジオが入らないのでTOBUといショッピングセンターのレコードショップに飛び込んでなるべく長〜いミュージックテープとして高中正義のベストをGBM用に購入したことがあります。線路が無くなって20年経つはずですが、今だに昼間には民放局が入らないとは思いも寄りませんでした。
 ということで、この電気店主は一種の「実力行使」で独自に不法中継局を開局したのでしょうが、この逮捕劇により「放送インフラの地方格差」問題が広くマスコミに取り上げられることで、地域の状況が改善される問題提起になることまで計算していたのであればけっこうな「策士」ですが、単に「出力が弱く違法なことはしていない」と本気で信じていたのであればただのアホかもしれません。ともあれ「法令に違反」していたことが確かですから擁護出来ませんが、個人的には今どき「高出力違法市民ラジオを開局して周囲のTV画面が真っ暗になったという通報を受けて逮捕」されるほんまもんのアホが引き起こす電波法違反事件とは意味合いが違うと思いたいのですが。まあ、この事件をきっかけに誰かの言う「電波特区」が実施されることにより試聴組合を設立して「私設の中継局」などが開設許可になるような環境の変化でもなければこの「放送インフラの地方格差」は今後も解消しないでしょう。本来は放送事業者が「難視聴地域100%解消」を第一目標に目指して真摯に取り組むべき問題なんですけどね(^_^;)

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