やっとEsシーズン到来
サイクルのボトムを今年の一月には脱して、これから伝搬コンディションは徐々に上昇に転ずるはずでしたが、例年は3月あたりから上昇する伝搬コンディションが今年はさっぱりで、4月に入っても21メガあたりが開く時間は極端に短くかつ少なかったようです。その低コンディションは5月に入っても同様で、「ハイバンドが開かないからワッチしない、ワッチしないから開いているのがわからない」という悪循環に陥っていました。NICTのイオノグラムを見ても国分寺上空で21メガの国内と交信できる臨界周波数にさえなかなか達していない、というより臨界周波数が上昇する気配さえありません。6mに至っては4月の末くらいから朝・夕で聞こえ始める宮崎ビーコンさえまったく聞こえません。そのため、もう6月になるというのに年末の大風でエレメントの片方がとばされた6mの自作2エレHB9CVアンテナもそのままで、屋根から降ろして修理さえしてません(^_^;) この低調なコンディションはEs層の発生が極端に少ないという状況によるのですが、例年と比べて何が違うのかというとどうも「沖縄の梅雨入りが33年ぶりに遅くなった」という事しか思い浮かびません。ところが、突発的に発生する電子密度の濃い電離層 Es層(スポラジックE層)というのは気象現象が起こる地球表面の対流圏約1万メートルの10倍近い上空で起こっている現象ですから、この梅雨前線がEs層形成に関係するというのはあくまでも経験則であって科学的にその相関関係が解明されているわけではありません。そのため「沖縄の梅雨入りが今年は遅れたからEスポがなかなか発生しないんだよ」と公言するのはアマチュア無線的にはOKですけど電波科学的には???です(笑)ところがその経験則もなかなかばかにならないようで、沖縄が33年ぶりの遅い梅雨入りをし、梅雨前線が九州南部に差し掛かったとたんにあれだけ開かなかったハイバンドが例年同様オープンしました。24日の朝8時台から10時台くらいまで21メガや24メガはおろか、50メガまでオープンしてしまったのですから、いくら聞こえないからといって5月の末までアンテナ修理しなかったツケが回ってしましました。6mを実際にワッチを開始したのは9時を過ぎてからでしたが宮崎ビーコンは579くらいで入感し、6エリア長崎から4エリアの広島あたりまでスポット的に何局も交信中の声が聞こえるのですが、電波を出せないというのは情けない(^_^;) まあ、このような状況下でしたから6mとHFハイバンドが開いていた状況をどれくらいの人数が把握していたかはわかりませんが、28メガでCQを出す声はまったく聞こえず、24メガは岡山から兵庫にかけて何局かがかなり強く入感していました。しかし、当初の予想通りこの伝搬はそう長くは続かず、9時台後半には低下し、10時台後半には6mの宮崎ビーコンさえ聞こえなくなりました。伝搬のピークは8時30分くらいだったようで、国分寺上空で15MHzくらいまで臨界周波数が上昇したみたいです。「Eスポ、2日続けて発生せず」などという経験則があるかどうかはわかりませんが、この分だとたぶん25日はだめでしょうね。
なんて書きながら6mをワッチしてましたら夕方の方が広域に3,9,1エリアで特に強力に開いてます。夕方にコンディションが戻るとはこれで本格的なシーズン到来になったのかもしれません。さっさとアンテナ直さなくては……。
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