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July 10, 2008

サミット警備で違法無線機摘発

 かねてから北海道総合通信局管内では放送中継波に日本では使用を許されていないアメリカ国内用の免許不要無線機のFRSやGMRSの電波が混信して実害が及んだという80条報告が民法TV局から上がった事例があり、またニセコ近辺のスキー場で外国人観光客がこれらの無線機を持ち込む例もあったため、かなり重点的にFRS/GMRSの電波監視に力をいれていました。北海道内ではサミット開催に併せてテロ警戒の観点から総通局がこれらの発信元が特定できない不審電波の重点監視を行っており、サミット開催中に札幌市内でこれらの違法電波をキャッチし、発信元を特定して現場を押さえると、発信元は何と近畿警察局管内から派遣されたサミット警備の警察官だったという報道がされました。この警察官は同じくサミット警備に派遣された仲間の警官と個人的な連絡を取り合うためにGMRSを持ち込んで使用していたとのことで、違法だとはしらなかったと供述していたようです。この出力5WのGMRSは「30km電波が飛ぶ」というのが売り物のようで、いまだに「国内で使用するのは違法」とはっきり書かれずにネット上で売買されていますし、腕時計型のFRSなどもいろいろなカテゴリーに出品されていますので、レジャー用や子供のおもちゃとして「知らないうちに電波法違反を犯して」使用しているケースはかなりの数があるでしょうし、もしかしたら正規のアマチュア無線機のハンディ機として国内に出回る数よりもFRS/GMRSのほうが何倍も売買されているのかもしれません。実は以前、とある無線機屋に警官がパトカーで乗り付けてきて「こいつの予備バッテリーがほしい」とモトローラのGMRSを差し出した事があったそうで、これは違法機だから使えないと言ったら不思議そうな顔をして帰っていったとのことでしたが、意外と警備だなんだかんだで駆り出される事の多い警官は仲間内の連絡用として密かに私物のGMRSが蔓延している事実があるのかもしれません。もちろん警官といえども電波法には詳しくないでしょうから当然のこと「重い罪に問われる」という認識は無いとおもわれますが、一度警察内部でもFRS/GMRS狩りを実行しなければいけないかもしれません。

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