変調波出力の出方が変?
古い無線機だといつ故障してもおかしくないというリスクがあり、10年前の無線機ならまだしも30年前の無線機となるとなおさらです。家電製品ならとっくの昔に廃品になっているのでしょうが、無線機はいくら中身のコンピューター化が進化しようともアンテナから出てくる電波の本質は30年前の無線機も今の無線機も差はありません。そのために30年前の真空管機でさえ少々の使い勝手の悪ささえ気にしなければ十分現役として使用可能ですが、中の電気部品の経年劣化による故障・不具合とに向き合わなければならず、アイコムのように修理の受付さえしていないメーカーもありますので、当然自分の手で故障個所を特定して修理調整する覚悟が必要です。
19日朝は人によっては3連休初日ということもあり、多くの局が運用していたのにも係わらずEスポが北に偏ってきたのが原因が局所的に強く入感する局があるものの、バンド中ざわざわというほどの具合ではありませんでした。それでも7エリア仙台と山形の局と21メガで交信でき、時間的には秋田の局が1エリアの局を呼び出す声も聞こえていました。JAIAアワードボーナス局運用を10時台に行い、10局ほどと交信した後はいくらCQの声を出そうにもまったく応答がありません。おかしいなあと思いアンテナチューナーに付いているパワー計を見ると、急に変調波の尖頭出力が落っこちる現象が生じています。それも落っこちっぱなしではなく、通常に戻ったり、ピークで10Wそこそこの尖頭電力に落ち込んだりしていました。一番最初に疑ったのはマイクコードの部分断線による接触不良です。さっそくデスクトップマイクのコネクターを抜き、マイクの底板を分解しコネクターとマイク基部の端子間の導通を調べますが、マイクコードの位置をいろいろ試しましたが導通不良はありませんでした。そうなると無線機側の問題ですが、まず疑ったのはFT-101ZDの4ピンジャックの導通不調で、よく見ると4ピンの先端にスリットが入れられていてある程度バネの効果でマイクコネクタに対して広がって接触を保つところが経年でつぶれっぱなしになっており、これが原因でマイクコネクタとの導通が保てなくなっていたのが変調出力低下がたまに起こる現象だったようです。マイクロドライバーのマイナスでピンを広げ、念のためサンハヤトの接点洗浄剤を吹いて綿棒でクリーニングし、再度デスクトップマイクを接続すると変調出力低下の症状は起こらなくなりました。電話回線みたいに48Vでも掛かっていればこういう問題は少ないのでしょうが、なにせダイナミックマイクの出力を無線機側に伝えるコネクタですからちょっとの不具合でこういう動作不要が起きるのは仕方がありません。これも古い無線機を現役で使用する宿命でしょう(笑)
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