« HEMMI No.P36S 換算用計算尺 | Main | HEMMI No.64 システムリッツ計算尺(戦前初期型) »

October 06, 2008

RICOH No.154 技術用計算尺

 RICOHの両面計算尺はほぼ1年ぶりの入手で、それもあまり数の出てこないNo.150番台のNo.154という計算尺です。RICOH No.154はRELAYから続く150番台の両面計算尺としては比較的に歴史の浅い計算尺で、輸出用の昭和34年版カタログにはまだその型番は掲載されていません。150番台で一般用途のLOGLOG尺の中では最後発の計算尺で、No.150同様のナローボディーに22尺を詰め込んだ計算尺です。表面はCF,DF尺のずらし尺を備えますが、技術用に多いπ切断ずらしになっています。確かにRELAY時代から存在する計算尺のはずなのですが、未だRELAY時代のNo.154を見たことがありません。アメリカのコレクターが言うにはNo.154はRELAY No.153のべき乗機能強化版ということで、販売が重なる時期が若干あったかもしれませんが、基本的には No.153からNo.154に生産をシフトしていったのでしょう。ナローボディ故にLL0およびLL-0尺が省かれているためフルログログデュープレックスになれなかった計算尺ですが、良くまとまっていて大変に使いやすい計算尺です。内容的にはナローボディにワイドボディの学生尺 HEMMI No.254Wの尺を詰め込んだような感じですが、No.154のほうはSIN/TANの6度以下84度以上の微少角を直読するためにST尺を備え、CF,DF尺がπ切断ずらしですからより技術系指向の高い計算尺だと思われます。しかし、昭和40年代になるとNo.1053などのワイドボディーにフルログログ尺を詰め込んだものが標準になりましたので、No.154はいかにも中途半端な存在だったのか、それでも数は少ないながらだらだらと牛の涎のように生産は続き、何と金属フレーム付カーソルでグリーンCIF付の昭和45年以降のものまで確認されています。昭和40年代に入ってからはほぼ輸出向けとしてスポット的に製造されただけだったのかもしれません。
入手先は北海道の江別市からでした。刻印は「M.S-4」ですから昭和39年4月の佐賀製で、ケースは丹頂ベージュの貼箱です。ケースに固定抵抗のカラーコード表が貼り付けられていましたので、どういう系統で使用されていたかが自ずからわかろうという物(笑)
よく使い込まれた計算尺で、久しぶりにメラミンフォームで表面を磨き、アクリル製のカーソルグラスも艶を失っていたのでアクリルサンデーというアクリル専用研磨剤で磨くと結構ましな計算尺に戻りました。表面はLL-2,LL-3,DF,[CF,CIF,CI,C,]D,LL3,LL2の10尺で、裏面はLL-1,K,A,[B,ST,S,T,C,]D,DI,L,LL1の12尺で合計22尺になります。表面のC尺D尺にはゲージマークがまったく無く、πすらありませんが、これはπのある連続計算はπ切断をうまく使えということなのでしょう。裏面のC尺D尺にはCとπおよび度とラジアン換算のρ゜の3種類のみ存在します。色合い的にも逆尺の種別と数字のみ赤で刻んであるだけの地味な計算尺です。まあ、あたくしゃ No.154を使うのでしたらπ切断ずらしのNo.1053のほうを持ち出してしまうと思いますが(^_^;)
Ricoh_no154

 RICOH No.154 一般技術用計算尺表面拡大画像はこちら
 RICOH No.154 一般技術用計算尺裏面拡大画像はこちら


| |

« HEMMI No.P36S 換算用計算尺 | Main | HEMMI No.64 システムリッツ計算尺(戦前初期型) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« HEMMI No.P36S 換算用計算尺 | Main | HEMMI No.64 システムリッツ計算尺(戦前初期型) »