☆Relay☆ B-1006 事務用計算尺
最近はなかなかオークションで計算尺を落札することが出来ず、半年以上も間が空いて入手したのがこのダブルスター時代の輸出用形式名が入ったRelay B-1006で、日本市場向けの型番はRelay No.114になります。この時代のRelay No.114は3年ほど前に入手済みですが、一般・事務用の√10切断ずらし尺を持つ計算尺です。いうなればHEMMIのNo.2664Sの前身モデルであるNo.2664の後期モデルのデッドコピーに近い計算尺ですが、確か滑尺裏の三角関数尺が逆尺というのがHEMMIのパテントだったようで、Relayの計算尺は順尺であるという差があります。又、昭和30年代に入ってからのRelay No.114とは表面デザインに相違があり、後のNo.114はCF,DF尺に延長部が加わり、CI尺全体が赤いデザインに変更になりました。以前同時代のNo.114を入手したことがありましたが、材質刻印その他に差異は認められません。しかも輸出用の品番なのに上部のスケールがメトリックになっています。このB-1006のBは「BUSINESS」の略で、日本の計算尺の分類上からゆくと「事務用」という扱いです。この輸出用の品番を持つRelayの計算尺は国内向けの品番にまったく同じものがあるのにもかかわらずなぜか国内に出回っていて、なぜこのようにNo.114とB-1006の両方が国内で販売されていたのかわかりません。ただし外箱が違い、30年代初期までのRelay No.114はあまり耐久性の良くない紫の紙箱で、B-1006のほうはHEMMIそっくりな緑の貼り箱に入っています。また後のRelay No.114とは裏側の鋲の数が異なります。ところで今回のB-1006は製造年月を表す刻印がどこを見てもありませんでした。入手先は東京の中野区からです。
| Permalink | 0
Recent Comments