« HEMMI No.103かNo.51/1かその境目が微妙な… | Main | J.HEMMI No.1の末期型 »

March 17, 2012

コンサイス金属重量計算器(後期型)

Photo  久しぶりに1円で落札した計算尺です。戦前の藤野式鐵・鋳鐵重量計算器を戦後になって引き継いだのがコンサイスでしたが、コンサイスは従来の藤野式に独自のアレンジを加えて精度を高めたものがこのコンサイス金属重量計算器のようで、他に非鉄金属などの素材まで範囲を広げた重量計算器なる円形計算尺がありますが、こちらは「鋼・鋳鉄・砲金」の丸材角材の重量計算に特化した円形計算尺です。特に圧延・鋳物工場などの高熱になる職場ではビニール素材の計算尺だと熱による変形や精度の低下等のリスクを意識したのか洋白あたりの合金で出来た金属製で、コストもかかるためか現在はビニール素材の重量計算器は残るものの金属重量計算器はラインナップから落ちてしまいました。金属重量計算器と重量計算器の双方とも前期型と後期型の二種類が存在し、形態的には前期型はカーソルなしで後期型はカーソルが追加となった違いがありますが、ビニール素材の重量計算器には前期型と後期型は単にカーソルの有無だけではなく目盛りの振り方などに差異があるのに、こちらの金属重量計算器の本体には相違がなく、後期型にはカーソル追加のためセンターピン金具の形状に違いがあるくらいしか差異がありません。また金属重量計算器の裏側は前期型後期型ともに刻印や印刷等もないのっぺらぼうです。
 このコンサイス金属重量計算器の原型であるというよりもコンサイス円形計算尺の元になった藤野式計算器について記すと、発売は大正時代中期で、発売当初から一般計算用、金属重量計算用、マニシストコンピューター(工作時間計算器)の3種があったようです。また尺貫法、ヤードポンドおよびメトリックが現実社会に混在していた時代の産物のためか、長さ、重量単位によってこの藤野式の金属重量計算器は5種類(二号器から六号器)に分かれておりその内訳は一般計算用を一号器とし、重量計算器のうち鋼材用で長さの単位がインチ・フィート・重量単位が貫・kg・ポンドのものを二号器、長さの単位がメートルで重量単位が貫・kg・ポンドのものを三号器、鋼・鋳鉄・砲金用重量計算器のうち長さがインチ・フィートで重量単位がポンドのものを4号器、長さがメートルで重量がキログラムのものを5号器、長さがインチで重さが貫のものを6号器、マニシストコンピューターが7号器という名称になっています。戦後になりメートル法の普及によって長さがメートル、重量がキログラム表記のものだけがコンサイスによって継承され、他のものが整理されたのは当然の成り行きでしょう。また乗除算用という刻印の藤野式計算器も見かけますが、途中から追加されたのか淘汰されたのかはわかりません。藤野式として20数年の発売期間がありますが、同じ種類の藤野式でも何度か刻印に変更があったようで、数種類のパターンモデルが存在するようです。


| |

« HEMMI No.103かNo.51/1かその境目が微妙な… | Main | J.HEMMI No.1の末期型 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference コンサイス金属重量計算器(後期型):

« HEMMI No.103かNo.51/1かその境目が微妙な… | Main | J.HEMMI No.1の末期型 »