リズム時計工業防災行政ラジオ
わが町では東日本大震災以降、市の補助金を付けて過去複数年度に渡り津波による浸水被害を受け易い海岸地域や高齢独居世帯などを中心に、また余剰分は希望する世帯に市の防災放送やJ-ALERTなどを受信できる防災ラジオを個人の負担金1,000円(事業所は1台5,000円)で頒布してきました。
防災ラジオ配布時に一定期間、受信状況を確認するために正午から数分程度の試験放送を流すことを行っていたのですが、前回は3月で、そのときに60MHz帯後半の防災行政無線系割り当て周波数をKENWOODの広域帯受信機能つきのTH-F7でサーチしたのにもかかわらず、まったく試験放送電波をキャッチできませんでした。そのためアナログFM波での運用ではなく、すでにデジタル波が運用されていて専用の防災ラジオでないと音声に復調できないのではないかと思い込んでいました。それで、3期目の防災ラジオ頒布申し込み受付開始を知ってすぐに市役所で申し込み手続きを行い、今回は2500台の割り当てで、津波などの高リスク帯居住世帯や高齢独居世帯を優先に、残りを抽選で配布ということでしたが、今回の申し込み数はさすがに準備した数に達せず全申込者に行き渡ることになり、12日に現物を受け取りました。
現物はシチズンの関連会社リズム時計工業が中国国内で作らせている「防災行政ラジオ(9ZQA07/08)」というもので、正面に市のマークと市の名称および防災行政ラジオと印刷されています。まあ全国的に自治体が配布して普及している防災ラジオとまったく同じものですが、もちろん防災行政放送は当市の割り当て周波数専用になっており、他にAM,FM放送も受信できる優れもの。さらにLED一灯の懐中電灯にもなり、暗がりではけっこう明るいのです。普段は5VのACアダプタを付けっ放しにしておき、災害などで停電になったときには内蔵の単三アルカリ電池3本の運用に自動的に切り替わるようになっています。また防災ラジオモードでは電波が入ったときに自動的にオンになる仕組みで、普段はスタンバイ状態になっており、AM,FMの放送を聴いているときでも防災無線が入感すると自動的に防災放送が割り込む仕組みになっているようです。また受信はダブルスーパーのようで、防災無線の受信にFM放送のIFが干渉しないような工夫をされているということらしいです。
正午からの試験放送は12日から始まっていましたが、翌13日にテストする機会に恵まれ、正午から「エーデルワイス」の曲が流れた後に制御信号の「ガーッピー」があった後に女性の声で試験放送を開始する旨のアナウンスがあってから音楽が数分間流れるという内容で、無事に自動でスタンバイ状態から電源が入って試験放送後にスタンバイに移行するというシーケンスを終了しました。それで、だめもとでTH-F7で60MHz代後半を試験放送受信中にスキャンすると、69.45MHz FMで試験放送波にヒット。音声も音楽もちゃんと復調しているということは、当市の防災同報系の無線はデジタルではなくアナログFMだったのでした(笑)
アナログFMで周波数がわかってしまえばなんか専用受信機は自作できそうな気がします。何かFMラジオをベースにしてクリスタルを特注し、フィルターを工夫すれば何とかなるかな?さしずめ100円FMラジオベースで防災無線専用受信機でも作ったらけっこう面白いかもしれません。さすがに放送波をキャッチして自動でスタンバイから受信に移行させるという工夫は無理っぽいですが…。
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