興洋商事5"プラ計算尺(三角関数付)
この計算尺も企業などの宣伝に使用するために名前入れ専用に製造され、興洋商事から発売された5インチ計算尺のパターンモデルだと思われます。前回のものは表面しかないものでしたが、今回のものは滑尺裏に三角関数を備え、裏側に副カーソル線窓が開いており、上固定尺にはスケールも備えられているという逆尺付マンハイム5インチプラ尺です。発注先は赤丸にカタカナのフの字が白抜きになっているマークの時代の富士重工業で、自動車部門の発注だとするとまさにスバル360の時代の計算尺です。ケースが失われて本体だけでしたので、おそらく簡単なビニールケースが付属していたのでしょうか。興洋商事から名入りで出荷されていたこの手の5インチプラ尺は材質の関係か、50年以上経過した現在では端のほうが激しく反ってしまったものが多いようで、前回の物も今回の物も同じでした。しかも今回のものは全体に反ってしまった関係か、滑尺と固定尺の目盛りが甚だしく合わないという計算尺の機能としてはNGのものでした。もう少し分厚い素材を選べば反りにくかったのではないかと思いますが、そもそも計算尺自体が広告を入れるための宣伝用素材で、名入れマッチあたりと同じ扱いでしたから、本体にそこまでのクオリティーを求めるのは酷というものでしょう。まあ現在ではどのような会社の宣伝用ノベルティーになったかという興味しかありません。前回のものは表面のみ6尺(A,[B,CI,C,]D,K)の内容でしたが、今回の物は上部にメトリックのスケールも持ち、滑尺裏にS,L,T尺と裏板の一方に副カーソル線窓が開いたもので、ちゃんと透明な樹脂と副カーソル線が存在します。カーソルは前回の物と同じかまぼこ状断面のカーソルです。また特徴的な「CI」のロゴ配置も前回の物と同じです。
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