うちにネコを入れてしまった!9 しゃべるメインクーン
メインクーンという猫はほどんど鳴かない猫だといわれていますが、なるほど普通の猫がなにかを要求するときににゃあにゃあと鳴いて訴えるのに、メインクーンは遊んでほしいときも黙って遊びの道具を飼い主の目の前にポロリと落とすとか、後ろに迫って前足でとんとん叩くというような猫です。それでも鳴かないわけではなく、「ルー」や「グッ」というような短い鳴き声は出しますし、足を踏まれたときなんかには普通の猫同様に「フギャー」という声も出しますが、「にゃあ」という声は声帯の構造からして出せないのではないかと思います。また実物大獣毛マウスのおもちゃを出したときに本気で「フー」という威嚇の声を出しましたが、この声を聞いたのはこの時を含めて2回だけで、普段おとなしいメインクーンが威嚇の声を出すとちょっと怖かったです。
生後4ヶ月を過ぎたころ、人間用の夕食の準備をしていたときにとつぜん「ワン」と鳴かれました。なんだこいつは犬の鳴き声も出せるのかと思ったら「グーワン」と鳴いてなにかを訴えているのです。よく考えたら「ごはん」が欲しいと人間に意思を伝えているようで、考えてみればベルクはうちに来たときからずっと、もしかしたらごはんという言葉をしゃべるかもしれないという淡い期待を持って毎回缶詰をあたえるときに「ベルク、ごはん食べるのごはん、ごはん」を繰り返したことがこんなに早く成果が出てごはんとしゃべって缶詰を要求するようになったのです。普通の猫は「にゃあ」の変形でいろんな言葉をしゃべるのがいるようですが、メインクーンはにゃあと鳴けないのでグーという声にうまくワンと鳴いてつけたし、「グワン」というようにしゃべるようになったようです。しかし、言葉で人間との意思の疎通ができるようになったとはすばらしいことですが、最初からごはんという言葉しか教えていないので、ほかの言葉をいまさら教えてしゃべる可能性はほとんどありません。でもひとつの言葉だけでも「しゃべる猫」認定です。またかりかりをごはんというものだとは認識しておらず、あくまでも缶詰のことがグワンだと思っているようです。それ以降、食事の時間が近づいて人間が動き出したのを察知し、近寄ってきて「グワン、グワン」を連発しています。「クララが立った!」ではありませんが、「うちの猫がしゃべった!」と親戚に言ったら「飼い主はそう聞こえるものなのよ」なんていわれましたが、ちゃんと自分の意思で缶詰が食いたくて「グワン」と話しかけてくるのです。(続く)
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