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July 10, 2018

AIKO STANDARD 7x50mm 7.1° Zタイプ双眼鏡

Dvc00972 AIKO STANDARDというおそらくは昭和40年代半ば過ぎくらいの7x50mmZタイプの双眼鏡です。製造元が気になって100円で落札した双眼鏡です。
 この双眼鏡、おそらくは板橋の輸出双眼鏡組み立て業者の手になるものには間違いないのでしょうが、手がかりがまるでありません。
 AIKOだから愛知光学とか相模光学とかそいういう線で探したのですが、見当はずれのようでした。プリズムの曇りを取り除くために対物筒を外してみると筐体内部にJ-78という陽刻があります.。
これが組み立て業者コードだとする根拠は薄いのですが、これが輸出組み立て業者は板橋の富士見町にあった栗林光学製作所という会社のものだということになります。

 この栗林光学製作所というのはペトリブランドの大衆向けカメラを作っていた栗林写真機工業とはまったく異なる板橋の四畳半メーカーです。ペトリの栗林写真機工業が明治時代末の創業なのに対し、こちら栗林光学は戦後の昭和28年の創業で、歴史自体がまったく異なります。板橋区の富士見町に会社を構えていたようなのですが、その規模というのもほんの数人という典型的な板橋輸出双眼鏡組み立て業者だったようです。この栗林光学製作所は残っていないようですが、カメラの栗林写真機製作所も昭和51年のキャノンAE1ショックで売り上げを低下させ、カメラの電子化の勢いについていけず昭和53年に倒産。以後組合管理でコンパクトカメラなどを製造していたものの、これもオートフォーカスの波について行けずカメラの製造を中止し、そのまま消えたのかと思いきや現在は埼玉の杉戸で双眼鏡組み立てをやっているそうです。
 これもまた同じ栗林を名乗るメーカーの不思議な取り合わせです。
Dvc00971_3 このAIKO STANDARD 7x50mmですが、つくりは可も不可もないノバータイプのCF双眼鏡です。モノコートのレンズにノーコートのBK7プリズムを持つこの双眼鏡は筐体内部も黒染めで見た感じもマルチコートの双眼鏡と比べると視野も暗く、像の先鋭度もコントラストも良くはありません。同時代に購入したビクセンの7x50mmのほうがはるかに良く見えるような気がしますが、それなりにまったく使えない双眼鏡ではないようです。

 それにしても栗林光学製作所の製品というのは確証がもてないままで何かもやもやした気分が抜けないのですが、日本でもアメリカでもWEB上にも殆ど画像さえ出回っていないことからしてどうも余剰品もしくは倒産品を換金目的でどこかが横流しした双眼鏡という可能性も捨て切れません。
 知られたメーカーの名前をそのまま流すと足が付くので、それらしいまったく知られていない名前をわざわざつけて出荷した。その当事者の奥さんの名前がアイコだったなんてオチがあるのかもしれません(笑)

 ただ、時代が遡った戦時中、補助的に13年制式双眼鏡を作っていたらしい興亜光機という会社があったらしくそこの双眼鏡の商標がAIKOだったようです。この興亜光機に関しては製品は残っているものの何ら情報は得られませんでした。

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