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July 16, 2018

東京光学機械EXTRA MONARCH 8x25mm Zタイプ双眼鏡

Dvc00997 東京光学機械がおそらく戦後昭和20年代末に製作したエクストラモナーク8x25mm双眼鏡です。
おそらくは旧陸軍の将校用双眼鏡13年制式6x24mmの設計を8x25mmにスケールアップした双眼鏡だと思います。そのためにモナークにエクストラの冠詞がついているのでしょうか?
 当時すでに輸出用Zタイプの双眼鏡は8x30mmに移行していましたし、6x24mmクラスの双眼鏡はミクロンタイプが輸出の花形でしたから、この旧軍将校型双眼鏡は輸出には回らず国内にしか出回らなかった双眼鏡でしょう。
 終戦直後はこの手の双眼鏡の未組み立ての残存部材があり、それを組み立てて米軍のPX向けに出荷したことはありましたが、昭和20年代も半ばに達すると残存部材の活用ともいかず、おそらくは本体ダイキャスト等新規で生産したものなのでしょう。
 戦前のTOKO双眼鏡のように本体の鏡板は対物側も接眼側も3本のビス止めで材質は真鍮板で、内部に湿気の侵入を防ぐためか黒のパテで隙間を塞ぐようになっています。対物リングは銅板プレスの黒染めでした。
Dvc00996 対物レンズ接眼レンズおよびプリズムにもコーティングが施されていましたが、ケースに入れたまま何十年も放置状態だったためか内部のカビが酷く、特にプリズムの表面のコーティングがカビで変質してしまい、いくら磨いてもカビ跡は取れませんでした。
 また、東京光学機械には有るまじきような筐体精度でプリズムの位置決めがゆるゆるで、一度バラしたあとはどうやっても左右の像を真ん中に追い込めません。あれこれ何度も行ったものの諦めて現在放置状態です。
 対物レンズの口径も小さく倍率が8倍ということもあり視界はおそらく6°そこそこと今の8倍双眼鏡と比べると視界の狭さは否めません。
 さらにカビ跡などの影響でいまひとつ抜けが良くなく解像力も物足りません。返っておそらく同時代のZ型でミニマムサイズに近いPrecisionの8X21mmのほうが良く見える気がするのですが(笑)

 まあ、この13年制式双眼鏡のサイズ感を懐かしみ、この双眼鏡が戦後少し作られただけでディスコンになったことを惜しむファンも多いのですが、この筐体を使用して高倍率広視角の双眼鏡への発展性がなく、消えてしまったのは当然のことでしょう。

 ケースは牛革の飯盒型でストラップも牛革製。驚いたことに説明書と未開封の小さなシリコンクロスが残ってました。説明書はカタログ的なものではなくごく簡単な双眼鏡の調整と手入れ法の小さな紙片でした。

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