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July 19, 2018

Precision 8x21mm CF Zタイプ双眼鏡

Dvc00001 Precisionという商標の付く古い双眼鏡です。プレシジョンというと我々「鉄」にとっては通称19SEIKOと呼ばれる鉄道用懐中時計のほうが馴染みが深いのですが、現在光学系でPrecisionを検索するとアメリカの医療系光学機器の会社が出てきます。
どうやらこの医療系光学機器の会社は過去に日本から双眼鏡を輸入してアメリカで販売したことはないようです。
 このPrescisionブランドの双眼鏡は8x21mmと8x24mmおよびTOKO Prideコピーのオペラグラスしか見たことがありません。すべてノーコートの双眼鏡ですし、設計が戦前の小さな筐体の双眼鏡を無理してCFにし、8倍に設計変更したような双眼鏡のことからPRINCEなどと同様にどうやら戦後すぐにデパートなどで扱われた光学製品の問屋系ブランド名ではないかと推測しています。
 というのも妙におもちゃっぽいところがあり、たとえば左右の視度調整は右側の接眼レンズを鳥居から筒ごとねじで繰り出すとか、何か眼鏡店などの店頭に並ぶよりもデパートのおもちゃ売り場の片隅に科学教材としてプリンス光学の顕微鏡や天体望遠鏡などといっしょに並んでいたほうが似合いそうな双眼鏡です。まあ作っていた会社というのは4畳半規模の会社だったのは間違いないのでしょうが、その後Precisionの商標を捨てて輸出用双眼鏡のOEM元として設けてビルでも建てたのか、それともこの双眼鏡だけで事業に行き詰まって廃業したのかはわかりません。
 それでもZタイプのポロプリズム双眼鏡としてはミニマムサイズに近い双眼鏡で、何か言うこともできないかわいらしさのようなものがあるコレクター心をくすぐる双眼鏡です。
Dvc01001 筐体は13年制式双眼鏡の流用かと思ったのですが、筐体をふさぐ鏡板は3本のビスで留められるまるで軍用。板の材質も真鍮板の黒塗りです。内部のプリズムも小さなノーコートのプリズムですが、射出瞳径はちゃんと真円でした。カビや曇りを落とし、再組み立て後に苦労して調整したこの双眼鏡の見え方は口径が小さくノーコートだから期待はしていなかったのですが、コントラストも低く解像力もいまひとつながら像は意外に均一な描写で端のほうでも激しく像がゆがむということもありません。
 ただ、機械的部分の精度、特に中央繰り出しのねじの精度などが余り良くなくバックラッシュが大きかったり鳥居のガタが大きくて引っかかり感があったりして、そのをあたりがおもちゃ感を大きくしている理由でしょうか。

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