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October 05, 2020

HEMMI No.51/1 10インチ片面技術用

 戦前ポリフェーズドマンハイム計算尺の代表選手No.50の位取カーソル付きのNo.51/1です。
取り立てて何の変哲もない、世の中にはかなりの数が残っている珍しくもない計算尺ですが、入手先が福岡筑豊の川崎町からでした。
このあたりで戦前にこんなものが必要な業種というと炭鉱しかありません。それも大手の田川炭鉱や大任炭鉱の周辺部でとくに中小の炭鉱が数多く存在した場所です。そういう歴史的なことを考えると、たとえ数が多く出回っている計算尺であっても疎かにはできないというものです。
 自作の目の荒い防水のキャンバス地のケースに収められていたこのNo.50/1はそのキャンパスに含浸されていた薬品の影響でセルロイドがかなり茶色く変色していました。このキャンバス地というのは機械の駆動ベルトに使用していたものか何かはわかりませんが、おそらくは機械設備用の何らかのものを流用したのでしょう。ボール紙のサックケースがボロボロになった後もこういう自作ケースに入れられて大切に使われていた様子は技術者にとっての武士の刀のような扱いだったことがわかります。内藤多仲博士は「船頭の櫂みないなもの」と称していましたが(笑) 裏側に「フカエ」の名が刻まれています。このフカエさん、どこの炭鉱の技師だったのでしょう?
 内容的にはセル剥がれ止めスタッドのない馬の歯型目盛の標準タイプということで、年代的には昭和一桁台の末から昭和12-3年あたりの製品でしょうか?その後目盛の切り方が変わってものさし型目盛に変わりますが、やはりNo.50系統はクラシカルな馬の歯型目盛のほうが似合う感じがします。また馬の歯型目盛タイプの50系統は滑尺を抜いた溝にも目盛が刻まれて滑尺を抜き差しした全体の長さでものさし代わりに使用できるのですが、これもものさし型目盛のNo.50系統では省略されてしまいましたし… またこの個体は上固定尺はインチ目盛、下固定尺側面はセンチ目盛で、滑尺の抜き差しで測れる長さもセンチです。

Hemmi511
Hemmi501

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