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October 20, 2020

コンサイス ラリーメイトDX

 コンサイスも以前はラリー用の計算尺、通称円盤を作っていたことが知られています。時代はまだまだ公道ラリーなんかが盛んだった昭和40年代初期から50年代初期ごろにかけてだと思いますが、コンサイスのラリー用計算尺は新旧の3種類あり、最初がラリーメイト、その次がラリーメイトll、その最終進化型がラリーメイトDXだそうで、初代ラリーメイトはアメリカの元祖ラリー用計算尺スティーブンスをコンサイス流にアレンジして独自のインジゲーターを装着し、使いやすくしたもの。ラリーメイトllはラリーメイトのインジケーターを金属から透明なアクリルにし、視認性を高めさらに内周円が回転する円形計算尺になったもの。ラリーメイトDXはメーター指示速度と実速度の補正が10%までしか対応できなかったものを25%にして、内周円のエッジを黄色に着色し、さらに盤の厚みを増して耐久性を高めたもののようです。現在残っているものの殆どはラリーメイトDXで、ラリーメイトは過去1枚だけしか見たことがなく、ラリーメイトIIもあまり数は出てきません。
 当時、まだまだ軽自動車さえなかなか庶民の手には届かなかった時代、ラリー用の自家用車を持つなんて会社を経営している父親がいる金持ちのボンボンくらいしかおらず、さらにラリーやレースにうつつを抜かしているなんてお金持ちの道楽くらいな感覚だったでしょうか?そのため、そのラリーの必須の道具としてのパイロットのP-1計算機やこのラリーメイトDXだってけっこうな金額の装備だったのです。いつの定価なのかは定かではありませんがラリーメイトDXの値段は8,800円だったそうで。
 このラリーメイトDXは当方2枚めのラリー用円盤なのですが、長い間ガレージの中で放置されていたのを発掘したらしく、ケースが油混じりのホコリで煤けていたような汚さでした。それでも中身はけっこうきれいなもので、そりゃ実戦でしか使わないでしょうから使用回数なんかたかが知れてます。円盤の直径は約23cm。目盛りの基線長約64cmで25インチに該当しますので20インチ計算尺を超えます。ただ、これは時間距離の精密さが要求されるのもさることながら視認性という問題も大きいのでしょう。真ん中につまみが起倒できるナットになっていてこれを締め付けることで2つのディスクを固定することが出来ます。スティーブンスの円盤の速度表記がmphだったのにくらべてkm/hになり直感的に使えるようになったと思いますが、輸出は考慮されていなかったのかmphのものは見当たらず、裏側に印刷されているインストラクションは日本語表記のみのようです。
 このラリーメイトDXは中身には差が無いようですが収納する袋が二種類あるようで、割と厚めで上から円盤を入れる黄色いビニール製の袋とブルーグレイの正面に横に口が開いたタイプがあるようです。どちらが古いのかはわかりませんが、今回のものには黄色いものが付属。ご丁寧に当時のレーシングチーム名(大手芸能プロダクション名と同じ)がマジックインキで書かれています。ちなみにこのラリーメイトという名前はコンサイスの登録商標だそうですが、これは「間違いだらけの車…」の徳大寺有恒氏が昭和40年代に経営されていたカーアクセサリーメーカー「レーシングメイト」のパクリでは?ってレーシングメイトのほうが逆にパクったのかな?(笑)

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