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November 07, 2020

HEMMI No.70 20"リッツタイプ精密技術用の戦前戦後

Hemmi70_20201121143101  HEMMI No.70は20‌インチの計算尺としてHEMMIでは一番数が多く作られた計算尺だと思われます。というのも戦前から戦時中にかけて軍用兵器や軍需品などの設計に多用されたということもあり、戦後のものよりも戦前のものが数多く残っているようです。当方もかなり以前に山口の徳山から戦前のNo.70と80/3をセットで入手しましたが、この二本は同じ持ち主のもので、おそらくは徳山に存在した海軍燃料廠関係の技術者の持ち物だったのではないかと思っています。
 このように戦時中は普段使いでNo.80を、精密計算用にNo.70をというような組み合わせで使う技術者が意外に多かったようで、その組み合わせが時にはNo.153であったりNo.64であったりもしたのでしょうが、No.70は外せなかったようです。
No.70の戦前モデルのパターンの違いに関しては前回に書きつくしており、改めてその時の記述を読み直してそうだったのかと思い出すことも多いのですが、基本的に戦前モデルはスケール部分を除いた上固定尺から下固定尺までの幅が34mmのナロータイプ。戦後モデルは40mmのワイドタイプ。戦前モデルの目盛は馬の歯型。戦後モデルの目盛は物差し型という見かけの違いがあります。見た目やカーソルの美しさからNo.70は戦前モデルという人も多いですが、当方もリッツタイプなら物差し型目盛よりも馬の歯型目盛のほうが。さらにセルの剥がれどめのスタッドピン付きがより好みですが(笑)
 戦後ワイドボディにモデルチェンジしたNo.70も20インチ計算尺の中では多用されたようですが、それというのも両面タイプの20インチ計算尺よりもかなり割安で、ある計算の精度を出すための計算のみに使用し、普段は10インチの計算尺を使用するというような組み合わせでよく使われたのでしょう。
 このHEMMI No.70はワイドボディの戦後型で、さらに昭和40年代の片面計算尺同様に緑帯箱入りで、ビニール未開封の未使用品ですが、デートコードは探しても見当たりませんでした。面白いことに昭和34年の片面計算尺にのみ存在した裏板が黄色いまるでアルミのヤカンみたいな黄色いアルマイト加工されたものが使用されていて、少々驚いてしまいましたが、ベースボディの仕込みはこの時期のものだったのでしょうか?
 比較のために戦前のNo.70の画像も掲載しておきますがリッツタイプの20インチ尺はこの馬の歯型目盛のほうがやはり美しい(笑)個人的な好みですけど。

 これ、外箱は無かったものの冊子型で精密用(技術)No.70,74のタイトルの説明書が付属しており、説明書のデートコードは7401Yと昭和49年1月印刷のものだということはおそらく説明書としては最末期のものです。もっともNo.70よりもポケット型のNo.74のために増刷したのでしょうが。

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