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March 09, 2021

RICOH No.1053 高級(両面型)計算尺 最終型

 RICOHの10インチ両面計算尺のNo.1053は「高級(両面型)計算尺」という扱いですが、その実No.1051系統などと同様に高校生需要を狙って作られた計算尺です。No.1051がHEMMIでいうとNo.P253やNo.264相当になのに対してNo.1053はNo.254Wの対抗馬ながらフルログログデュープレックスで発売されており、HEMMIではNo.254WNになってやっとフルログログ化しています。No.254WNまで5年間のアドバンスがあったもののNo.254Wは内田洋行という強力な代理店があり、高校の先生の好みでいろいろな仕様の別製に応じられる柔軟な受注体制もあって、RICOHのNo.1053は数量的にはNo.254Wの敵ではありませんでした。
 また、No.1051系統は型番に枝番が付いたバリアントが各種存在するのにNo.1053は同一型番で√10切断とπ切断が存在するくらいのバリアントしか見かけません。ただ、世の中に出ている数がNo.254Wなどに比べて少ないだけにまだ知られていないバリアントがありそうで、No.1053が出てくるとついつい注目してしまうのですが。
 しかしRICOHでは高校の教育用としてNo.1053はある程度の推し商品だったようで、わざわざOHP(オーバーヘッドプロジェクタ:透過投影機)用の計算尺まで作っていたことからもうかがえます。
 そのNo.1053ですが製造初年がおそらく昭和39年。最終の製造がRICOH計算尺最終期の昭和50年ごろだと推測していたのですが、今回小型カーソル付きでグリーンCIF化した個体を持っていないことを思い出して入手したのが今回のNo.1053。なんとこれがおそらくは最終製造ロットの昭和50年製造のNo.1053でした。
デートコードが「XS-3L」ですから昭和50年3月の佐賀製。末尾のLはLast Issueの意味合いでしょう。おそらくは工業高校に入学したときに買わされたもののあまり使われずに放置されたものらしく、青蓋ポリエチレンケースは埃っぽかったものの中味は表面のざらつきがまだ残るほどの極上に近いものでした。
 後発である高校生用両面計算尺HEMMI No.254WNと比べると尺度はレイアウトなどに若干違いがあるものの内容的にはほぼ同じです。ただし、HEMMIの三角関数尺はほとんどの物が逆尺ですが、RICOHは特別なものを除いて順尺。また、HEMMIのNo.254WN発売後にNo.1053はいち早くグリーンCIF化したもののHEMMIのNo.254WNは工業高校への特納のみの扱いになった昭和50年代も半ば近くになって初めてグリーンCIF化したものが現れたという話だけは聞いていますが。またこのNo.1053のグリーンCIFは大型金属枠カーソルの物と小型プラメッキ枠カーソルの両方に存在し、その境目が昭和47年あたりではないかと推測しています。
 RICOHの高校生用計算尺のNo.1051が豊富なバリエーションを有するのにこちらNo.1053は型番の変わらない√10切断とπ切断があるのみだと長年思い込んでいましたが、最近枝番付きのものも見つけましたので、これは後日改めて取り上げます。

RICOH No.1053(XS-3L)

Ricoh1053
Ricoh1053_20210309150601
RICOH No.1053(SS-11)
Ricoh1053_20210309150701
Ricoh1053_20210309150702
RICOH No.1053 [π切断](SS-2)
Ricoh1053_20210309150703
Ricoh1053_20210309150704

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