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June 04, 2021

住友電工イゲタロイ切削速度計算尺

 住友電気工業(現在は分社化した住友ハードメタルの扱い)が戦後70年以上に渡って製造してきた「ダイアモンドの次に硬い合金」とうたわれるイゲタロイを使用した切削用バイトに対する切削速度計算尺です。イゲタロイとはおなじみ住友マークの井桁とアロイとの造語らしいのですが、あの住友マークは北海道人からすると住友の炭鉱ヘルメットマークを連想してしまう世代はもう50代以上?(笑) まあ、住友赤平炭鉱は平成に入ってもまだ稼働していたわけですが。ちなみにこの住友ハードメタルの北海道における営業拠点は唯一うちの街にあるようです。というのもうちの街の周辺部にトヨタ関連の自動車部品メーカーが集中しているためで、これが札幌あたりに営業拠点を構えているといくら高速が繋がっているとはいえ、時間的に細かい対応ができないということなのでしょうね。電話かけて30分以内に納品してくれないと部品製造業は大きな損失になりますので。
 そのイゲタロイ切削速度計算尺ですが、その作りは滑尺が移動するだけのスライドチャート的なもので尺度は[被切材外形(mm)、回転数(r.p.m)、]切削速度(m/min)。一番下は被削材外形を測るための10cmスケールです。裏面は各種被削材に対するバイトの適合表と切削馬力の計算式が印刷されているという状態。この切削速度計算尺はいつ頃に作られたということが判然としないのですが、新しいものではなさそうで、概ね昭和50年代前半くらいのものでしょうか?こういう切削速度計算尺は汎用品を計算尺メーカーが作っても概算値を表すものしか作れないため、切削バイトを製造販売しているメーカーごとに正確な切削時間を計算する専用計算尺を作ったわけです。どのメーカーの切削速度計算尺も計算尺自体の製造メーカーの手がかりがまったくありません。おそらくは工具のオマケ的な扱いで安く大量に必要だったのでしょうからHEMMIのような計算尺専業の会社ではなく、定規あたりを作っているメーカーの手によるものなのでしょう。入手先は神奈川の相模原市南区からでした。

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