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November 28, 2021

トラップコイル?ローディングコイル?

Dvc00339  それで実際にこのトラップコイルのLを測定してみると相当大きな数値であることがわかりました。昔から使っている(主に電解コンデンサの容量チェックにしか使っていませんでしたが)LCRメーターが出てこないので、3年ほど前に購入したオートマチックのトランジスタチェッカーを使用しました。レンジなと切り換えること無くLCRも自動判別され、そこに表示された値はなんと0.8mH。普通に自作する7MHzトラップコイルではこんなに大きな値は使わないはずです。それでHEMMIのNo.266を大昔に厚木のオリジナルJA1コールのOMさんから譲っていただいた本来の目的通りに7MHzに同調するLが0.8mHのときのCがどれくらいかとまず滑尺の右端を7MHzに合わせた後、カーソルを移動して下固定尺のLを0.8mHに合わせ。滑尺上のCの値を読み取るとなんと1pFよりも小さい値の0.65よりもやや右寄りなので0.64pFくらいに読めるのですが、実際に1/(2π√LC)で計算機を叩くと単位換算が面倒くさいのですが7.08MHzに同調する切れの良い数字で0.63pFと出ました。計算尺侮ることなかれですが、0.64と0.63の差なんて実際のキャパシタの誤差からしたら意味のない違いです。
Dvc00345  そもそも7MHzのトラップコイルを自作しようとしたらLは1μHくらいに設定してCは50pFくらいに設定するのではないでしょうか?0.8mHのコイルを7MHzに同調させようとしてもLが大きい分だけCの値が少し狂っただけで同調周波数が大きく狂ってしまうのです。やはりこの呪われたアンテナのコイルはトラップコイルにあらず、単なる3.5MHzダイポールアンテナのローディングコイルであり、7MHzに同調させてコイルより先を遮断するのではなく、常に3.5MHzのアンテナとして動作し、また2倍波の7MHzもちゃんと同調するように設計されているということらしいです。そうなるとSWRが怪しいのはエレメントの断線や接触不良、さらにはバラン内部で巻線が焼ききれていないかなどのチェックですが、もう雪が積もったり解けたりを繰り返す季節になり、とてもこれから屋根に登って降りての作業をする気にもなりません。こいつは春までダメそうだ。しかし残念なのは今回もディップメーターの出番がなかったこと…。材料ありますからこないだ階段脇から発見した塩ビの排水管の切れ端使って7MHzのトラップコイルを冬ごもり中に実際に自作してみましょう。

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