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March 29, 2022

技研 No.206 8"検定試験初級用(朝日新聞ノベルティー)

 かつて山梨の甲府でプラスチック計算尺を主にOEM生産していた技研工業の8インチ検定試験初級用計算尺とタイトルが付いているNo.206は以前に未使用新品を入手していますが、今回は入手済みのNo.206と内容的には変わらないものの、裏側の成型色が違うという興味だけで入手したものです。おまけに朝日新聞のノベルティーもしくは優秀新聞配達少年への表彰の賞品として発注でもされたものか、朝日新聞・ASAHI EVENING NEWS・科学朝日のロゴが赤で入れられたノベルティー品でした。そしてケースは以前のものと同様に今回も昭和38年以前の技研計算尺に多い黒の貼り箱です。内容的にはHEMMIの8"学生用計算尺のNo.45Kと尺度その他変わりのない√10切断ずらしの計算尺ですが、プラスチック製ということでNo.45Kと比べると竹を使わないだけコストダウン出来たのでしょう。しかし、技研計算尺は自社ブランドとしての計算尺販売期間も短いこともあり、計算尺研究会参加記念とか競技会参加記念などのものは見かけますが、コマーシャルなノベルティーもしくは名入れのものというのは見たことがありませんでした。
 ところで、当初は気がついていませんでしたが、以前入手した技研の検定初級用No.206と今回の朝日新聞ノベルティーのNo.206は尺度こそ同じながらデザインはまったく異なります。以前のNo.206は技研のマークも形式名も通常の技研のデザインと異なり、裏側に申し訳程度、目立たないようにスタンプされています。また、デザイン的にはHEMMIの8インチ学生尺No.45Kのような印象です。今回のものは表面に技研マークと形式名が入る標準的なデザインですが、広告入りということもあるのか裏面が白です。カーソルも微妙に異なります。時期的には今回の朝日新聞ノベルティーのほうが早いような気がしますが、なぜデザインがこうも異なるのかは一つの謎。まあ技研計算尺末期の混乱が伺われるような2種類の計算尺でした。

206
206_20220329135901

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